あなたは、どうやって非常時に対処する!?
第4回
 
病気編

 海外に出るとどうしてもはしゃいでしまい、気分が悪くなる人が多い。特に釣行目的の場合は、毎日8〜10時間もの長時間野外にいるわけだから、体調が悪くなることも多い。トーナメントともなると、毎朝3時起床を繰り返すことも珍しくはないので睡眠時間も少なくなる。体調も崩しやすくなるわけだ。
 病気になった際に役立つのは、やはり保険だろう。保険会社に電話すれば、日本語で対応してくれるし、現在いる場所を伝えれば、現地の病院を紹介してくれたりするサービスもある。頭痛、下痢、風邪程度であれば、自分で薬局やスーパーマーケットの薬品売り場で薬を調達できるが、よくわからないときは、保険会社に頼ることをオススメしたい。
 ただし、入院することにでもなったら、保険の補助金範囲を超えてしまうこともある。保険に入っていないと、注射1本で何万円も請求されることもあるので注意したい。
 
盗難編

 日本人は多くの国で“カモ”にされていることが多いらしく、スリや置き引きに遭遇しやすい。「どうみたって観光客」のような格好をしていれば、狙われやすくなってしまうのだ。そこで、なにより盗難を未然に防ぐことが第一条件になる。
 なにより大切なのは、自分の荷物から目を離さないこと。特に貴重品は肌身離さずというくらいの気持ちでいたほうがいいだろう。また、現金などはひとつにまとめず小分けにしたほうがいい。ホテルの部屋に金庫があれば、利用してもいいだろう。アメリカの観光地などの場合は両替などもすぐにできるので、現金だけでなくトラベラーズチェックなども利用したい。
 
 もし盗難にあった場合のことを考えてみよう。
 Sさんは、友達を追って店をちょっと出ている間に店に置いておいたバッグを盗まれたという。パスポート、現金、カードなど貴重品の多くがやられてしまった。Sさんは即座に地元警察に直行して、事情を説明。調書を書いたらしいが、いまだ犯人は捕まっていない。
 さて、このような事件の場合、警察が捜査してくれることは皆無だ。残念ながら諦めるしかない……が、ここでも保険が重要になってくるのだ。海外旅行保険の場合、たいていは携行品もカバーされる。たとえば、カメラや時計などが盗難に遭った場合は、保険金を請求することができるのだ。ただし、この場合は現地の警察で発行してもらう“ポリスレポート”(盗難証明書)が必要になる。盗難に遭ったら、まずは警察に行くこと。
 
 海外旅行保険というのは非常に便利なもので、パスポートの“盗難”も補償範囲にしているものもある。“紛失”はダメだそうだ。再発行されるまでも滞在費、再発行にかかる経費などを補償してくれるらしい。また、保険会社は、盗難の場合にも日本語サービスを提供している。
 
飛行機が飛ばなくなった場合

 日本にいる時点で飛ばなくなった場合、日本語の説明があるので、聞きたいことを後で質問したらいいだろうが、海外で飛行機が飛ばなくなった場合が問題だ。
 
 ツアーで海外釣行に出た場合、ツアー会社に相談するのが一番。 個人で海外釣行していた場合、個人で航空会社と交渉しないといけない。
 
 天災や戦争などで飛行機が欠航になった場合の個人の食事代、宿泊代は個人の負担であり、航空会社には免責事項となる。予知できないことは補償できないし、食事代、滞在費を負担する義務はない。保険も対象外。
 航空会社の責任で欠航になった場合、食事代の一部や滞在費を負担してくれる。basswaveスタッフも航空会社のキャンセルによって滞在を余儀なくされた経験をもっている。このときはホテル代と食事代、連絡用の電話代を航空会社が負担してくれたが……予定が大幅に狂ってしまった。
 
空港で預けた荷物が出てこない場合

 実はこれ、よくある話だ。航空会社によって異なるが、大抵は歯ブラシセットなどをくれる程度。現金補助をしてくれる会社もあるとか。
 このとき、なにより必要になるのがクレームタグ、搭乗時のチェックインの際に荷物と引き換えに渡される紙だ。たいていシール状になっていて、帰りの航空券の裏などに貼りつけてくれたり、ホッチキスでとめてくれることが多い。これは重要アイテムなので、絶対になくさないこと。空港によっては、このクレームタグがないと荷物を渡してくれないことさえあるのだ。
 現地に届かなかった荷物は、自分が滞在しているホテルや滞在先の住所を告げれば、発見された荷物を届けてくれる。Kさんのケースは、はじめての海外旅行の際にロストラゲージに見舞われ、3日間荷物が届かなかったそうだ。
 海外釣行の場合、リールやルアーをスーツケースに入れて運ぶと、本戦に間に合わない……ことがあるかも。
 また、このような場合に備えて、荷物には必ず名札をつけ、自分の名前や住所をしっかり書いておくこと。
 
 

 

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