U.S.OPEN 2002現地プラのようす

↓クリックするとフォトが開きます
 アメリカのビッグなバスフィッシング・イベントはなぜか真夏に開催されることが多い。B.A.S.S. のBassmaster Classicsは7月、FLW Tourのチャンピオンシップは9月、そしてU.S.OPENも9月に開催される。9月といえば暦的には“秋”のはずではあるが、一般的に9月は残暑の雰囲気を引きずっている。水中の出来事もそれに近いというのがおおよそのセオリーでもある。
 だが、特にU.S.OPENと暑さは切っても切れない関係にある。この大会が開催されるレイク・ミードはネバダ州にあり、周りはすべて砂漠。降水量も極めて少ない地域という先入観があってもおかしくない。そして毎年、選手は晴天の下、本戦を戦い抜くわけで、体力も要求される。ただし今年はその天候が不安定なのだ。
 
 basswaveスタッフは9月5日、プラクティスを行う清水盛三さんと同船することになった。あの元気なモリゾーさんの元気がなくなるほど最悪の天候。なぜなら、レイク・ミードには強風と雨、カミナリが降り注ぎ、釣りをしていられないほどのコンディション。どれくらいBADなのかというと、釣りをしているモリゾーさんがロッドを握っていられないほど激しい雨とカミナリなのだ。カミナリが放電したためか、ロッドを持とうとするとビリッと静電気が走るらしい……。身の危険を感じたプラだった。
 モリゾーさんの話によると、本戦に向けての完璧なパターンはまだ見えていないそうだ。ただし、それなりにいいエリアは押さえているようで、彼は昨年12位に入賞している前例もあり、今年は少なくともそれより上位に入ることを期待したい。
 
 本戦を直前に控えこの天候は嬉しいものではないが、実は今年、この地方への降水が例年になく少なかったという。それは地元アングラーや主催者も口々に語っていたが、レイク自体を見れば歴然としている。
 満水位の状態から少なくとも15m……「20m減水している」という地元アングラーもいるほどだ。タフな状況は天候だけではなかった。フリッピングやピッチングを得意とするアングラーにとっては、「アレ?ブッシュがないじゃん!」といった具合だろう。

 今年で21回めを迎えるU.S.OPENではあるが、その歴史の中で2回の優勝経験があるバイロン・ヴェルヴィックは、「かなりタフだね。1日平均9lb、トータルで27lbが優勝ウエイトラインになると思う」と語っている。
 
 9月7日は、そのヴェルヴィックとW.B.S.に参戦中の香取潤一さんのプラに同船させてもらった。この日の天候はモリゾーさんとのプラより俄然マシになったが、それでもいつものレイク・ミードではなかった。風、雨は降ったり止んだりを繰り返している。
 レイク・ミードでは巨大なストライパーのスクールがシャッドを追いかけているシーンをよく目にするのだが、今回はそれさえも見かけない。しかも、バスのサイズダウンもさることながら、ストライパーのサイズもダウンしていた……。本戦ではリミット・メイクをすることも難しくなりそうだ。
 しかし、さすがカスミで鍛えられている香取さん。見事な2パウンダーを釣り上げ、ヴェルヴィックを驚かせたりもした。
 また、この日、basswaveが兼ねてから協同進行してきたJTB SUN & SUNさんのU.S.OPEN参戦ツアー一行がプラを行った。岡野進司さんはデレック・ヤマモト(ゲーリー・ヤマモトの息子)、鈴木美香さんはブレット・ハイト(2002年ウェスタン・オープン:レイク・ミード戦4位)、本田直之さんはロバート・リー(2002年度B.A.S.S. Classic出場者)、ダイハツゲームBasser Cupを優勝してU.S.OPEN出場のチケットを勝ち取った野本淳さんは、ジョン・マーレー(U.S.OPENを2度優勝)と、佐藤信治さんは清水盛三さんとペアを組み、プラに出た。
 
TOP 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回
第7回 第8回 第9回       basswave.jp