U.S.OPENとは!?
   
第1回(1-1)
 U.S.OPENは、かつて全世界でもっとも規模の大きいオープン・トーナメントだった。この大会を運営していたのは、U.S.BASSというアメリカ西部のトーナメント組織であったが、経営不振により活動が停止してしまい、U.S. OPEN自体も一時期は開催が中止していた。しかし、多くのファンからの呼びかけもあり、1993年にWON BASS(WESTERN OUTDOOR NEWS)が、“ラスベガス・オープン”という名で復活させたのである。また1995年には、呼称を再びU.S.OPENに戻し、現在にいたっている。
 U.S.OPENが日本人アングラーから高い人気を得ている理由はいくつかある。
 まず、経費的な問題が挙げられるだろう。U.S.OPENが開催されるレイク・ミードは、ラスベガスの町中から車でおよそ1時間の場所にある。世界的に名の知られた観光地ということもあって、日本からラスベガスに訪れる観光客が多い。このため、
アクセスが極めてよいのだ。 
 U.S.OPENの魅力は、巨額の賞金にもある。昨年の実績ではプロ部門の優勝賞金は、フルリグのレンジャーボート518VX、さらにフォードF-150トラックと賞金5万ドルが贈られる。現在の為替レートで換算すれば、優勝総額は軽く1千万円を超える。アマチュア部門で参戦したとしても、優勝すれば1万ドル。およそ130万円だ(!)。
 ラスベガスの存在も忘れてはならない。ここは、アメリカの中でも法的にギャンブルが許された土地で、アメリカの観光都市としては、もっとも高い成長率を誇っている。街自体は、観光客で溢れかえっており、治安もよいため非常に過ごしやすい土地なのだ。
 また、U.S.OPENと日本人には、古く深い関係がある。特にその関係が深まったのは、90年代中期からであろう。このころからプロ、アマ問わず多数の日本人プロアングラーが同大会に参戦するようになり、
 主催者側の対応もスムーズなのだ。ダウンショットリグやスモールサイズのラバージグなど、日本からアメリカに逆輸入されたメソッドも、この大会がきっかけとなっている。そのため、多くのアメリカ人アングラーたちは、日本人参戦者のリグやルアーにかなりの関心を持っているのだ。
 
このU.S.OPENは、3日間の日程で開催される。2002年は9月5〜11日が公式日程で、5〜7日が公式プラクティスデイ、8日がレセプション(説明会や同船者組み合わせ発表など)、9〜11日が本戦となる。つまり、プロ部門で参戦するアングラーは、5〜7日に間にプラクティスでフィールドに出ることになるわけだ。レイク・ミードは砂漠気候のため、この時期は気温が40℃を超えることも珍しくない。体力的にもタフさが求められるトーナメントでもあるのだ。
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AAAの魅力
AAA(トリプル・エー)とは、WON BASSが主催するトーナメントにおけるアマチュア部門の呼称である。このAAA部門はボートを用意する必要がないため、初めての参戦者や、気楽に釣りを楽しみたい人には、打ってつけのセクションなのだ。
 まず第一に、エントリーフィーが、600ドルと格安であること。本戦が3日間なので、1日200 ドルで釣りができる。AAA部門の選手にはボートを操船したり、エリアの決定権はないが、ドロー(組み合わせ)で決定したボーターが有名プロであった場合、そのプロと一緒に1日200ドルで釣りができることになる。有名プロのガイドは400ドルが平均で、しかも予約が取りにくい。1日200ドルのガイドを3日間雇うと考えれば、
実にお得だといえるだろう。運がよければ、アーロン・マーテンスやジョン・マーレイのような有名プロと同船できるかもしれないのだ。ボーターの中には日本人のプロアングラーもいるため、日本人の有名プロと同船する可能性もある。ちなみに、昨年は清水盛三さんや加藤誠司さんなどがボーターとして参戦している。
 前述したように、AAA部門の優勝賞金は1万ドルである。ちなみに、昨年のAAA部門の優勝者は日本人女性アングラーであった。もちろん、これだけの賞金を獲得できれば、参戦の経費は軽く浮いてしまうことになる。毎年多くの日本人AAA参戦者が上位に入っているだけに、運がよければ来年度の渡航費まで稼げるかもしれない。
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