U.S.OPEN 2002本戦2日め

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 まずは、2002年度U.S.OPEN本戦2日めの上位と注目選手の暫定順位を見てほしい。

 1位:ロイ・ホーク、2位:桐山孝太郎、3位:マイク・フォークスタッド、4位:ロバート・リー、5位:マーク・カイル、7位:バイロン・ヴェルヴィック、9位:ゲーリー・ヤマモト、13位:ロブ・バンダーコーイ、14位:リッチ・アイアノーロ、17位:ドン・アイビーノ、28位:ジョン・マーレー、33位:湧永圭介、40位:北出弘紀、45位:モリゾー、53位:宮崎友輔、66位:スキート・リース。

 初日首位だったリッチ・アイアノーロは14位に後退。代わって、初日にビッグフィッシュを含む2尾をウエイインしていたロイ・ホークが1位に躍り出た。
 
 プラクティス・デーの雨やカミナリがウソのように天気は次第によくなりはじめたレイク・ミードでは、現在の平均気温が35℃とこの地方のこの時期にしては涼しく、例年になく“過ごしやすい”。昨日はまだ曇り空や降水も多少あったものの、本戦2日めはほぼ晴天。一時的なスコールには見舞われたが、濡れたとしてもすぐに乾いてしまうほど天気が回復した。

 しかし、これはレイク・ミードで釣りをするには、あまりよい方向性ではないらしい。初日の80位から7位にまでジャンプアップしたバイロン・ヴェルヴィックは、「このレイクでは普段、晴天とクリアー・ウォーターが重っているから、バスもアングラーも曇りであったり雨のコンディションの下ではやりにくいようだ」と語る。水質がよいレイク・ミードの主なパターンには、ベイトフィッシュであるシャッドを捜し出し、それについたバスをサイトフィッシングのようなかたちで攻略するメソッドがある。だが、風や曇り空の影響でベイトは散り、バスの姿を確認することも難しいという。
 加えて、これとは別のパターンが同湖には“存在した”。シャローブッシュのフリッピングやピッチング・パターンだが、減水の影響によってブッシュがなくなってしまった。このパターンが有効な理由には、ブッシュのシェードパターンは当然のことながら、シャローにステイするクローフィッシュ(ザリガニ)の量に関係があるらしい。同湖において、シャローのバスが好んで捕食したのが、クローフィッシュだといわれている。しかし、減水の影響でショアライン沿いにザリガニの巣がほとんど見あたらない。これによって、ミードのシャロー撃ちを得意とした選手は大打撃を受けている。

 また、沖のベイトフィッシュ・パターンも例年ほどよくはない。同湖のシャッドは3〜4cmほどにしか成長しないらしいが

今年はそれも小さければ、スクールの大きさもバラバラで、バスはあまりよく捕食できていない。そのため、バスのコンディションはよくない。
 
 このようなトータル・コンディションの下、暫定首位のロイ・ホークは2日間連続でビッグフィッシュを持ち込むという荒技を見せた。彼は「ウォッシュでニゴリがあるスポットにグッドサイズのバスがいて、数は少ないが釣り上げられれば上位に入るチャンスはある」という。ウォッシュとは雨が降ったときなどだけに水が流れるドライリバーのことで、近くにウォッシュがあるエリアは常にステインの状態になっていることが多い。
 しかし、このようなパターンは苦しい。1発オオモノねらいのパターンは、バックアップ・プランに乏しい。だが彼は、初日からギャンブル性の高いパターンを組んでいる。
 一方で、暫定2位につけた桐山孝太郎さんは、ギャンブルに出るパターンを避け、マリーナから近いエリアを中心にいつもより多めにエリアを捜し出したとか。「1つのエリアに対してのバスのストック量が少ないから、できるだけ多くのエリアをカバーして、手堅い方向で行ってます」と語っている。
 彼は昨年のU.S.OPENでは4位に入賞している。また、彼は夏のレイク・ミードを得意としているらしい。安定性という点から考えても、明日の最終日に桐山さんが逆転優勝を成し遂げる可能性は充分にあるといえるだろう。
 
 2日め、清水盛三さんのパートナーは、昨日キャロル・マーテンスと組んだキム・ベイン。彼女はオーストラリア在住のライター兼フォトグラファーで、以前もアメリカの大会に取材に来ている。今年は自ら参戦してみることにしたらしい。女性だからといって侮れないのが、彼女の実力。モリゾーさんも彼女の助けられた部分も大きいという(チーム・トーナメントなので、2人で釣り上げた5尾がウエイインの対象となる)。
 
 AAA部門で参戦中の佐藤信治さんは、パートナーに恵まれていないそうだが、佐藤さんがバスを釣り上げることでウエイトに貢献している。
 野本淳さんは2日め、プロ部門暫定13位に入ったロブ・バンダークーイとマッチアップした。
 また、本田直之さんは明日、プラで同船したロバート・リーと同船する。ロバート・リーは、現在4位につけているので、明日の展開が楽しみだ。
 
 AAA部門参戦者の暫定順位は次のとおり:29位:佐藤信治、33位:キャンディー・カマー(女性アングラー。2日めは北出さんとマッチアップした)、39位:キム・ベイン、53位:リアル・アンドリューズ(アメリカの人気メロドラマに出演中の俳優)、60位:野本淳、71位:本田直之、67位:石川優美子、90位:岡野進司、126位:鈴木美香、158位:香取潤一。
 
 
 
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