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パート1:フロリダの有名レイクその1“Lake Toho”

 フロリダ州の真ん中から少し南にオーランドという町がある。オーランドといえばウォルト・ディズニー・ワールドやユニバーサル・スタジオがあることでも有名な観光地だ。特に日本人には人気の高い場所なので、すでに行ったことがある人も多いことだろう。しかし、このオーランドという町は、バス釣りのメッカとしても有名である。このことは、これまでにも雑誌Basserでもたびたび紹介してきたので、海外のバス釣りに興味のあるアングラーならご存じだろう。
 
 しかし、このオーランドという町は、バス釣りのメッカとしても有名である。このことは、これまでにも雑誌Basserでもたびたび紹介してきたので、海外のバス釣りに興味のあるアングラーならご存じだろう。
 このエリアには大小さまざまなレイクがあり、B.A.S.S.をはじめとした多くのプロトーナメントが開催されている。その中でも多くのアングラーに人気が高い場所のひとつが、比較的ビッグバスの釣れる確率が高いことで有名なレイク・トホだ。レイク・トホというのは、実は略称である。正式な名前はLake Tohopekaliga。読み方はトホペカリガ……TO-HO-PEK-I-LIGA(ト・ホ・ペク・アイ・リガ)。これはもともとインディアンの言葉で、アメリカ人にとっても発音が難しい(笑)。そのため、地元アングラーやプロアングラーたちは、略して“トホ”と呼んでいる。レイク・トホとは東西にある2つの大きな水域を指しており、今回紹介するのは西側の湖、ウェスト・レイク・トホだ。
 
 トホは、オーランド地区に大きく横たわるキシミー・チェーンの中の1つにあたる。このキシミー・チェーンとはいくつものレイクがチェーン状に水路で繋がったものことである。先に書いたとおり、トホには東側のイースト・レイク・トホペカリガと呼ばれるフィールドもあり、私たちは単にイースト・レイクと呼んでいる。
 もっとも一般的なトホへのアクセスは、湖の北端にあるキシミー・シティー・ドックでランチングすることだろう。ただし、他の小規模なランプもフィッシュ・キャンプやレクリエーション・エリアにあり、基本的にはキシミー・チェーンのどこからでもボートを下ろすことができる。
 
 トホは巨大なオープン・ウォーター・レイクだが、湖面はハイドリラマットや他のグラスによって覆いつくされている。一見するとグラスの島が点々とあるように見えるが、風で波が起こると水面がキラキラし、そこは島ではなく水があることがわかる。レイク全体を風が吹き抜けカレントが発生したとしても、水面にまで伸びたグラスが高波を発生させることを防いでいる。日によっては、風によってできる波より、ボートの走行によって発生する引き波の方が大きかったりする。
 
 ここをよく知るアングラーや特にほぼ毎日のように釣行する地元のガイドは、ハイドリラマットとグラスベッドの間にできる僅かな隙間を把握している。水中にあるバスの通り道を頭の中で描き出しているのだ。確かに、そのエリアがプロダクティブであることを本能的に察知するアングラーもいるだろうが、一般のアングラーは日々の鍛錬で修得し、その場所に目星をつけているのだ。
 
 ジョン・リーチはキシミー在住のガイドサービスで、トホやキシミーを1週間に数回ガイドしている。彼はトホを自分の裏庭のように知りつくし、その中でも彼が得意をするスポット、バスが密集するスポットをいくつも持っている。私たちはトホの南端部にあるランプでランチングすると、湖の真ん中くらいまでボートレースをするように走り出した。振り返ると、ハイドリラマットには私たちが駆け抜けた跡がしっかりとついていた。
 ジョンがナンバーワンだと語るハニーホールに到着すると、そこには先客が陣取っていた。生きエサのシャイナーをキャストして3〜4ポンドのナイスバスを釣り上げていたようだ。ジョンは他のアングラーが先に彼のスポットに入っていたことで落胆していたが、その近くに腰を据えることに決めた。ハイドリラマットとマットに間にできるスポットにポジション取りすると、ウイードレスフックに中型のシャイナーをセットし、早速釣りをはじめた。

 私はアル・レイマンのボートに同船させてもらったが、そのボートには日本の釣り具メーカー・スミス社の小島社長も同船していた。ジョンのボートには、同じくスミス社の鈴木さんと彼らのアメリカでの仕事仲間であるマーク・ゲイズリーが同船した。
 私たちはこの日、トータルで24尾のバスを釣り上げたが、サイズはそこそこだった。鋭い歯を持つピッケレル(パイクの1種)も釣り上げた。しかしこの日の勝利者は、ジョンのボートに同船した鈴木さんだった。彼は7.6ポンドと7.8ポンドの丸々と太ったバスを釣りあげたのである。
 この2尾のビッグバスを含むその他のバスの多くは、フロリダ・ネイティブのゴールデン・シャイナーでキャッチしたものだ。フロリダではこのシャイナーを使ったライブベイトでの釣りが盛んなのである。もちろん、同行していたアル・レイマンはルアーも駆使していた。アルが使っていたのはスミス社のリップレスクランク、ウィッギーで、これで数多くのバスをキャッチしていたようだ。
 アル・レイマンは何度も日本を訪れたことがあり、これまでにも数多くの日本人アングラーをガイドした実績をもっている。Basserをはじめとした日本の雑誌にも何度か登場しているので、知っている方も多いことだろう。事実、彼はフロリダでも指折りの名ガイドで、なんとこれまでに500尾の10ポンドオーバーをキャッチしているのだ。彼のインフォメーションはスミス社のHPにも掲載されているので、ぜひそちらもチェックしてみてほしい。

Smith website : http://www.smith.co.jp/
AL-san's Voice from Fla(スミス社サイト内にあるアル・レイマンのページ):  http://www.smith.co.jp/voice/al/021107/index.html


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