2004年02月16日

豚は地球を救う

今日のオススメ曲「DESTRUCTIONのMachinery Of Lies」

 先日、編集後記でバードフルー(鳥インフルエンザ)について書いたが、その翌日新聞を見ると、バードフルーが豚に感染した可能性高いと記されていた。なんということだ。牛、鶏、魚、そして豚……。一体、何から動物性タンパク質を供給すればいいんだ。それでも、国内でもっとも安全な食肉は豚だといえる。その弱みにつけ込んで豚肉の卸値が上がっているから、業者は恐い。牛丼チェーンなど外食産業で、豚肉の需要が急増したことが豚肉の価格を著しく上げている。ある意味、品薄だった時代のラッキークラフト社やメガバス社のルアーが異常な価格で売られていたのと同じだ。
 最近ではダチョウの肉も注目を浴びているというから、今後、ワニや犬なんかも日本の食卓に平然と並ぶ時代が来るのだろうか。

 豚肉は貴重な食材として、今や我が国ではなくてはならない存在だが、近年は別の分野でも注目されているらしい。人間への移植用臓器の供給源として見直され、各国がこぞって研究を急ピッチで進めている。そもそも臓器は脳死状態の患者から移植されるわけだが、その脳死状態の患者が不足しているため移植が受けられず死者が増えている。
 それで臓器の大きさや機能が人間に近いとされる豚に白羽の矢が立てられ、移植の可能性を突き詰めるべく研究が進んでいる。臨床試験の段階にも入っているというから、豚の臓器が人間へと移植される日は近いかもしれない。
 また人間から人間への臓器移植は、やはり文化的、宗教的、倫理的、経済的な背景から認知できない人も多かったが、それが豚となれば、おおよその問題はクリアーされる。もちろんウィルスや病原菌の感染の心配もあるが、まさか、家畜されている食豚を連れてきて移植に使用するわけがない。移植用にラボで厳重に飼育された豚の臓器を移植するだろうから、衛生面の課題もクリアーされるだろう。

 いままで豚といえば、デブな人間の代名詞として使われたり、あの形相から醜いモノの象徴のように扱われてきたが、ここにきて豚のポテンシャルが上がってきた。豚は地球の救世主となれるのか!?

Posted by DODGE at 2004年02月16日 16:17 in 2004.1〜4月