2004年02月13日

タバコの経済効果

今日のオススメ曲「DESTRUCTIONのMad Butcher」

 ちょっとしたことがきっかけで、たぶん来週月曜日あたりから禁煙する(断言)。今あるタバコはもったいないから全部吸って、その後、たぶん月曜日から禁煙をキックオフする。
 それで、元々なんで喫煙したのかを思い返してみたら、高校時代に親の横暴な進路の進め方に反抗して「グレてやる!」と決心して、タバコを吸いはじめたのだった。今思えば、なんと可愛いグレ方だと感じるが、実は他にもグレる方法を取り入れていた。読書である。
 読書といっても、読んだのは悪魔崇拝系の本や黒魔術、殺人なんとかなど、残酷きまわりないものばかり。マニアが崇めたデスメタルやブラックメタルに引き込まれ、ホラームービーを見てニタニタするには、それほど時間はかからなかった。

 さて、法律を当たり前のように破って喫煙して10余年。これまでにも禁煙した経験くらいある。アメリカに居たときだが、周りにマリワナは吸うが、「タバコは身体に悪いから吸わない」と宣う連中がいて、「そうか〜、じゃぁ、俺も止めるべ」って禁煙にチャレンジした。というか、連中に「止めた方が健康にいいぜ」と薦められ止めたという、これまた理不尽な根拠で禁煙していた時期があった。ところが、いざ釣行して釣れないと、なぜかタバコが吸いたくなって、喫煙癖が舞い戻ったわけだ。禁煙期間は1年くらいだったと思う。
 
 愛煙家を支持するつもりは微塵もないが、日本が禁煙を推奨する国のように禁煙ブームになったとしたら、これは一大事、日本国が崩壊するかもしれない。なぜなら、タバコには国たばこ税、地方たばこ税、消費税が含まれており、およそ63.2%が税金なのだ。1箱270円のタバコなら、170.7円が税金という計算になる。私は1箱300円のタール1mgの極薄タバコを愛煙しているが、たとえ税金がさらにかけられて500円になろうと、吸いたければ吸うだろう。それが愛煙家である。ところが、禁煙ブームが発生した場合、たばこ税が何に使われているか詳細までは知らないが、税収が下がるわけで、財政難になるのは間違いない。これは酒税にもいえる。
 2004年度の酒税収入が見通しより1500億円近く減って24年ぶりの低水準にとどまるらしく、それでも1兆5880億円になるという。ちなみにたばこ税は2兆8000億円というから、どれだけ日本に愛煙家かが多いがわかる。

 しかし、一部報道によれば、タバコを吸うことが引き金となって起こる被害(火事、病気、保険料など)総額はおよそ5兆6000億円と伝えられている。しかも1箱300円x365日=10万9500円! 僕の場合、1日10本程度だが、それでも5万円を消費している。1本数分の快楽のために過剰な納税をし、挙げ句の果てには路上喫煙の禁止も続出中である。あの5万円があったなら、シマノのいいリールが1台買えたかもしれない(ん? 5万じゃ買えないか……)。
 またアメリカではセカンドハンド・スモークが異常なほどに問題となっている。要するに「受動喫煙」、誰かが吸っているタバコの煙を吸い込むことである。学者の研究発表によれば、喫煙者より受動喫煙者の方が肺ガンになる確率が高いというデータが出ている。それでこんなジョークを思い出した。
「あなたは、なぜタバコを吸うの?」
「受動喫煙でガンになりたくないからね。自分で吸う方が安全だろ」。アイロニー満載のジョークである。
 しかもタバコが嫌がられる最大の理由が煙。煙いし、臭いし、衣服にニオイが付く。basswave事務所では僕しかタバコを吸わないため、周囲の人間はそれらの被害にあっていたということになる。素晴らしいくらいの害なのだ。

 というわけで、タバコは経済的に意外と社会貢献しているように見えるのだが、実は個人負担が多く、個人の経済状況に負担をかけていると言える。愛煙家だった僕がこんなことを書くのはどうかと思うが、この際、禁煙しようと思う。

 だが、葉巻は……たまには吸いたい……と今になって思った。

Posted by DODGE at 2004年02月13日 16:49 in 2004.1〜4月