2004年01月16日

ボブ・サップは、タイソンの噛ませ犬だった!?

Date: 2003-08-29 (Fri)

今日のオススメ曲「OutrageのUnder Control」

 8月15日にラスベガスで開催されたK-1U.S.A.大会。ボブ・サップが久々にリングへと帰ってきた試合後、リングサイドで観戦していたマイク・タイソンがニヤリ笑い、立ち上がってサップとの対戦をアピールした。その直後、タイソンがリングへと上がってくる瞬間、見覚えの横顔が画面に一瞬写った。石井和義前正道会館館長である。
 タイソンが登場するとは、期待以上の産物。タイソン登場劇は、裏で石井館長が操っていたのではないかと、考えるのはプロレス村の住人だけであろうか。

 TV放送の際には、タイソンの横に石井館長がいたことをまったく触れていない。それは触れてはいけないかのように、まったく無視されていた。違った見方をすれば、タイソンの登場があまりにもセンセーショナルだったために、脱税で起訴されて以来初の登場であっても、石井館長には誰も感心を持たなかったというのが本音だろう。
 人の心理がどうであれ、タイソンを動かしたのはK-1であり、石井館長である。興行主としてタイソンを引っぱり出すためには、どれだけの資金が必要だったか、という部分も気になるところ。今まで多くの興業会社がタイソンをリングに上げようとして失敗に終わっている。一番近年では猪木事務所が試みたが、あえなく撃沈した。

 ここでボブ・サップの登場である。彼はK-1とプロモーション契約を結んだのち、K-1戦士としてデビューする以前にPRIDEでデビューを飾る。元プロレスラーという肩書きもあり、自己プロデュース能力が秀でている。マスコミを巧みに使い、彼は一気に世間一般にウケ広まった。しかし今思い返せば、サップは「タイソンを引きずり出すための噛ませ犬だったのでは!?」、と推測できる。
 そもそも石井館長が脱税を問われた際に使った偽りは「某大物選手との違約金に使用した」で、その大物選手こそがタイソンだったのだろう。脱税の話は置いておいて、館長はタイソンを引きずり出すための戦略として、タイソンにK-1が魅力的な場所であることを植え付けなければならなかった。そこで、サップを会社のプッシュで作り上げ、ヒーローとして見立てる。そして最終的に技術力のないサップの試合をタイソンに見せる。館長は「サップはあんなんだけど、日本ではすごく有名で人気があるファイターなんだよ」と、甘い声をかけていたに違いない。タイソンは「偶々同じホテルに滞在していた」というが、あれは完全にK-1によって招待されていたと見ていい。試合を見たタイソンは、「こんな野郎、余裕で勝てる」と思い、「Marquis of Queensbury(国際ルールのボクシング)なら、今晩ここでやってやる」と発言したのだろう。
 
 世界戦略をねらうK-1にすれば、タイソンの存在の方がサップより大きい。サップもいいキャラクターを持っているが、一般人のなかでウケているだけであり、格闘ファンの評価は極低だ。要するに、サップはタイソンをK-1に引きつけるためのアングルとして作り上げられた平成の噛ませ犬だったのだ。もしサップが本当に噛ませ犬であったとするなら、長期にわかってアングルが敷かれていたことになる。

Posted by DODGE at 2004年01月16日 18:22 in 2003.5〜8月