2004年01月15日

NHKの外国語講座

Date: 2003-05-26 (Mon)

今日のオススメ曲「ピンク・レディーのLast Pretender」
 
 ここ数年でNHKの放送方針に柔軟性が出てきた気がする。民放とのズレをやっと感じたのか、番組編成が従来の堅い企画に対し、時代のニーズに沿う内容が続出している。
 「大河ドラマ」に関しては言うまでもなく、数々の有名女優・俳優が出演してきた。「大河」で主役を飾ることは、彼らの履歴書を輝かせるわけで、若者には低人気の石田ひかりは、「朝の連続テレビ小説『ひらり』」、「大河ドラマ『徳川慶喜』」に抜擢されたことで、一般的にはいい女優という評価を得た。
 また現在の「朝の連続テレビ小説『こころ』」の1つ前に放送されていた「まんてん」には、宮地真緒が選出された。彼女は過去のNHKの概念を超越した人選だったといえる。第一に、グラビアアイドルが同局ドラマを主演したことはない。NHKでは、清純系のルックスを備えた女優が多く出演するケースが多い。その女優が元気よく演じる、お転婆に演じることで、外見と内面のギャップも見所の1つとされてきたからだ。ゆえに、宮地真緒の人選はある意味、衝撃的な展開だった。
 そしてドラマに限らず、NHKはアニメにまで食指を伸ばした。月〜金曜日まで毎日、もっとも子供たちがテレビを見ているであろう時間帯をねらってアニメ放送をスタート。これも画期的としか言いようがない。
 
 話を戻して、NHKの人選問題に焦点を当てたい。今、同局の外国語講座が、かなりの勢いで人気を博し、アイドルヲタクの視聴心をくすぐっている。教育系番組にも係わらず、ちょっと天然ボケの入った感じのアイドルがアシスタント兼語学修得をするのがミソ。
 外国語講座の歴史は長いが、2001年から新編成が開花した。フランス語講座に、当時、癒し系グラビアアイドルNo.1に君臨した井川遙を投入したのだ。一部のオヤジ系情報番組(民放)にはチラッと「癒し系と言われるのは、どうですか?」と聴かれ出演していたが、他の番組には一切出演していなかった(その後、ドラマや映画に出演)。そんな注目度もナンバーワンだった井川が出演しているということで、巷のアイドルヲタクは同番組に釘付けとなった。
 また「彼女の舌っ足らずなフランス語の発音もたまらん!」と写真だけでは満足できなかったファンを興奮させたのだった。
 
 そこで次年度の編成がどうなるのかとファンは期待した。すると、フランス語講座の後任には仲根かすみ、中国語講座に北川えり、ハングル講座にユン・ソナ、イタリア語講座には吉岡美穂が就任したのだった。超豪華メンバーで一気に注目度が上がる。
 仲根は井川が演じた「舌っ足らずなフランス語の発音」を見事に継承し、エキゾチック・ランゲージと言われるイタリア語を吉岡が発音する。同年彼女はアデランスTVCMの「電話してみほ」でも有名になった。
 増毛・カツラ系のCMには井川、吉岡、小池栄子、佐藤江梨子、乙葉、木内晶子なども出演した。ということで、2003年の編成時には、これらの中から外国語講座に出演する者がいるのではとヲタクは包囲網を張っていたが、まったく別路線からの人選が行われた。
 
 今年は、フランス語講座に池澤春菜(モデル・声優)、イタリア語講座に土屋アンナ(モデル)、スペイン語講座に長澤奈央(「忍風戦隊ハリケンジャー」ハリケンブルー役で出演)、ハングル講座に三津谷葉子(グラビアアイドル)、ドイツ語講座に市川実和子(リプトンのCM出演中)、「英語でしゃべらナイト」に釈由美子、「100語でスタート!英会話」に加藤夏希が抜擢された。
 注目はやはり、土屋アンナと長澤奈央である。
 土屋アンナはハーフで、現在バラエティー系で引っ張りだこのベッキーに対抗する存在になるかもしれない。長澤は、トップアイドルへの登竜門として知られる戦隊モノを経由しての出演。今やNHK外国語講座もトップへの登竜門とされていることから、彼女の今後にも期待できる。
 NHKは視聴率と完全に関係ないところで勝負してきた。それが、番組編成で時代の中心で躍り出てきた。元々お堅い方向性が強かっただけに、主客転倒の観もあるが、ある意味、現TV界に激震を巻き起こしているのは確かである。

Posted by DODGE at 2004年01月15日 18:35 in 2003.5〜8月