2004年01月14日

モー娘。経済論

Date: 2003-03-29 (Sat)

今日のオススメ曲「ピンク・レディーでウォンテッド」

 後藤真希脱退で揺れた2001年9月。その後、第4回オーディションが開催され、新たに3名(実際は4名)のメンバーが加入することとなったモーニング娘。だが、まだまだ波乱の時代は続きそうだ。
 姫ことごっちんの脱退宣言時に同じくして娘。からの離脱を表明した保田圭は、5月5日のコンサートを最後にソロ活動へと移行する。しかし2名が退くことでメンバー増員とすぐさま展開があったものの、オーディションから3名、そしてソロ活動を続けてきた藤本美貴が娘。の最終兵器として加わる。ファンの同意を得ない状態でプロディーサー・つんく♂の思いのままに増殖を続けるモー娘。は、ついに15人という大所帯へと変貌する。

 モーニング娘。のプロデュースだけに止まらず、カントリー娘。、ココナッツ娘。、松浦亜弥、ハロプロなどと数々のユニットを手掛けるつんく♂氏だが、やはりもっともエナジーを注いでいるのはモー娘。にほかならない。同クルー内でも小ユニットを編成し、そのなかでもミニモニ。は、小中学生とアイドルヲタクの間では絶大なる人気を誇っている。
 ミニモニ。に関するグッズだけで余裕に100個を越え、前述ユニットすべてのアイテムを合計すると、1000以上はあるともいわれている。
 一時、ミニモニ。ファッションと形容されたものは、現在ジュニア・ファッションと呼ばれ、小学生を対象に大きな売り上げを見せている。注目したいのは、それらジュニア服の値段である。ジャケット1着が、2万5000〜3万円という高額なものが多い。少子化が進む我が国の家庭では一人っ子はあたりまえとなりつつあり、親も子供に好きなだけ買い与えることができる。祖父母による購入も含めば、かなりの売れ行きだ。
 モーニング娘。はCDの売り上げだけが上位に入っているのではなく、グッズやコンサートからの収益も、もはや超一流級。
 AがBであり、BがCであるとき、A=Cという方程式が成り立つ。これをモー娘。に当てはめて図式を考えると、
「モーニング娘。=経済効果
経済効果=不況時代脱却への足がかり であるならば
モーニング娘。=不況時代脱却への足がかり」といえる。
 要するに、モー娘。の存在なしに、今の日本に発展はない、と断言できるのだ!
 
 しかしそのモーニング娘。に異常事態が発生しようとしている。
 今秋からは「モーニング娘。さくら組」と「モーニング娘。おとめ組」が起動する。これは娘。神話の崩壊を占う方向性だと確信してやまない。
 夏にはモーニング娘。15人で新曲発売と全国ツアーを行い、秋には各ユニットそれぞれCDをリリースし別々に全国ツアーに出るのだそうだ。また、第6期メンバー3人の正式加入もこのころになる。
 
 それで何が問題なのかと言うと、「モーニング娘。さくら組」と「モーニング娘。おとめ組」のメンバー編成である。
「モーニング娘。さくら組」
安倍なつみ(リーダー)
矢口真里
吉澤ひとみ
加護亜依
高橋愛
紺野あさ美
新垣里沙
亀井絵里

「モーニング娘。おとめ組」
飯田圭織(リーダー)
石川梨華
辻希美
小川麻琴
藤本美貴
道重さゆみ
田中れいな

 どういうことなのかを解説すると、15名へと増殖したモー娘。を2部制にするというもの。8名と7名のグループに分け、それぞれが興行を行う。端的に言えば、娘。が2ヶ所で同日コンサートを開くことも可能になったのだ。地方巡業を多く取り入れることで、普段彼女たちのライブを見ることのできないファンに楽しんでもらうのがベースである。
 2部制で廻り、最終的にはアリーナ級のハウスで15名が集結し、最終興行を開催するそうだ。
 
 しかしどう考えても、さくら組の方が興行的注目や収益の面で上をいくだろう。
 まずなっちには根強いファンが多く、モー娘。の裏番だ。矢口はミニモニ。の決起人であり、あいぼんの人気は今や娘。No.1と言ってもいい。よっすぃ〜は娘。内でもっともバレンタインのチョコをもらえそうなボーイッシュ系。高橋のダンスセンスは、このメンバーの最高峰だろう。紺野については、モーヲタの間で妹系キャラとして定着している。新垣は、デビュー時につんく♂から「将来大化けするかも」と言われた存在だ。亀井絵里は、新メンバーなので、測定不可能。
 一方でおとめ組はパッとしない。かおりんは、娘。内で唯一のヤン姉タイプだが、ちょっと弱い。石川はいいとしても、後のメンバーは……。道重さゆみと田中れいな、2人の新メンバー導入は集客が弱い。
 ゆえに、藤本美貴が“編入”することとなったのだろう。でなければ、さくら組の一人勝ちで終わってしまう。
 ミキティなしに、この2部制自体が成立しないのだ。彼女が自身のファンをおとめ組の単独興行に連れてくることで、収益面をトントンにしようという目論見なのだろうが、果たして成功するのだろうか。
 
 もっとも心配しているのは、ファンが割れることである。加護・辻は2人でワンセット。それが別行動をするということは、世の加護・辻ファンはどうすればいいのか。
 ボク自身、あんぼんも捨てがたいが、飯田も捨てがたい。コンピュータの壁紙をあいぼんにしているが、飯田主義(イイダ・イズムと読む)も心に秘めてもいる。両方の興行に行ければいいのだが、松浦、ごっちんの単独ライブと経済的に困難であることも事実。
 しかしモーヲタは、2部制にも折れない。これら全部のコンサートに足を運び、グッズを購入し、写真集は2冊買い、握手会に並び……を繰り返せす。やはりモーニング娘。は「不況脱却の糸口」であり、経済効果のど真ん中を走っているのだ。
 う〜む、モー娘。経済論は奥が深い……。

Posted by DODGE at 2004年01月14日 18:18 in 2003.1〜4月