2005年01月14日

ZERO-ONE MAXの未来や如何に!?

今日のオススメ曲「Terri ClarkのGirls Lie, Too」

 昨年末に事実上倒産に追い込まれ、団体の存続が危ぶまれたZERO-ONE。負債は橋本真也が個人的にかぶるということで落ち着いたかのように見えたが、問題はこの団体に所属していた選手の将来である。K-1やPRIDEをはじめとした格闘技界に押され、ファンを奪われ、しかも次から次へとインディー団体が増加したためにファンが割れ、苦しい時代を迎えたプロレス界で、ZERO-ONE所属の選手たちは今後どのような方向に進むのかと思いきや、橋本以外の選手がそのまま固まってZERO-ONE MAXという新団体を築き上げた。看板となるレスラーが不在という苦しい状態での旗揚げだけに、プロレスファンとしては、その動向を見守っていたい。

 団体の代表にはZERO-ONE時代の若大将・大谷晋二郎が就任。高岩竜一は「大谷の御輿を担いでいく」と前団体崩壊時の記者会見で語っていたが、果たして大谷が看板レスラーで大丈夫なのかと心配せざるをえない。団体経営の難しさやプロレス興行うんぬん以前に、注目に値する選手が現在のZERO-ONE MAXにどれだけいるかという事実。ZERO-ONEの黄金期とメンバーは差ほど変わらないものの、当時は橋本を筆頭に、ゲスト参戦の小川直也、ザ・プレデター、トム・ハワードといったUPW軍団、その他にも多彩な選手層に恵まれていた。ジュニアの試合あり、バチバチあり、格闘プロレスあり、ガイジンあり、純プロレスありと、ひとつの興行で面白いほど展開があった。まさにプロレス界のアミューズメントパーク。観衆をエンターテイメントさせてくれた。
 ところがどうだろう。ハッスルがスタートして小川がハッスルに付きっきりになり、橋本が怪我、純プロファンの目前でハードコアプロレスを展開し、ある時期からZONE-ONEはファンを無視するかたちで方向性をシフトチェンジさせたのだった。
 確かに発端はハッスルだったのかもしれないが、アパッチ軍の参戦、田中将斗のハードコア路線、ヘビー級レスラー、そして怪しいガイジンレスラーの欠如がZERO-ONEを追い込んだような気がする。つまり、内部的なプロレスの方向性が崩壊を招いたと思えて仕方がない。
 
 では、今後ZERO-ONE MAXは何をすべきなのか。ZERO-ONEの原点である多種多彩なプロレス興行へとシフトバックすできである。スティーブ・コリノにはガイジンレスラーを仕切る筆頭格として、今後を担う選手になってもらいたい。また若手レスラーがトップクラスへ成長することも急務である。佐藤耕平はZERO-ONEの生え抜き選手として当然トップを脅かす選手になるのは当たり前として、たとえば中邑真輔、中島勝彦のような感情移入できるレスラーが必要とされる。
 ここままでは、ZERO-ONE MAXが10年、20年と存続したとしても、いちインディー団体として終わるだろう。今のプロレス界にはインディー、メジャーの垣根が取り払われた感覚もあるが、ZERO-ONE MAXはどう考えてもインディーであり、「大谷、高岩、大森隆男がかつてメジャー団体に所属していた」という過去の栄光は消え去っている。
 さて、ZERO-ONE MAXはどうやって集客に務めるのか。その動向に注目が集まる。

ZERO-ONE MAX

Posted by DODGE at 2005年01月14日 18:11 in プロレス・格闘技