2004年01月16日

中国の有人宇宙船打ち上げ成功は快挙なのか!?

Date: 2003-10-23 (Thu)

今日のオススメ曲「Cannibal CorpseのUnleashing The Bloodthirsty」

 日本の古い世代はいまでもアジア諸国をルックダウン(下に見る)する傾向がある。理由がなんであれ、そう見られている側からすれば、そんな視線を感じている。一方で、多くの日本人はアメリカを含めた欧米方面に憧れたまなざしで見上げている(ルックアップ)。このような偏見は、先日の中国初の有人宇宙船打ち上げ成功にも見て取れた。

 ただ、いちいち細かく、いやらしいコメントを発表し、生き馬の目を抜く国際政治の舞台で存在感を存分に発揮している中国のことだ、国威発揚や海外の反響は計算ずくで打ち上げだったのだろう。そういった部分をずる賢いと言う人がいるが、単に賢いとも取れる。

 宇宙事業というか宇宙開発に関しては、日本は中国の先輩にあたる。我が国の場合、気象衛星の打ち上げに失敗し、天気予報さえままならない状況にあって、中国は有人宇宙飛行に成功した。ジェラシーを感じない方がおかしいが、それはいつまでも中国を発展途上国と軽視する部分に問題があったのではないか。中国の経済成長率は9%と羨ましいほどで、発展しきった日本から見れば、「成長があるから、発展途上国なんでしょ」とやっぱりルックダウンしている。
 日本の方針としては、自国で有人宇宙飛行に成功させる以前に、「国際宇宙ステーションの完成に参加している」という大義名分がある。同じ宇宙事業でも方向性が異なる。それでも私は、この中国の成功に同じアジアン人として心強く感じた。すると、「後輩が業績を挙げて表彰されたような思いだが、抜き返す自信はある」とコメントした人がいたという。素晴らしい業績をなぜ素直にスゴイと言えないのかと恥ずかしい思いが込み上がった。

 確かに中国は広い。街では有人飛行成功を喜んでいるが、地方の人々は実感がわかないのか、さほど喜んでは見えず、都市部と地方の温度差を感じた。それでも今後、地方にもバブルの波を押し寄せるだろうし、今後の中国全体の成長にも期待できる。今さらながら、北京語を勉強しておけばよかったと多少後悔している。

Posted by DODGE at 2004年01月16日 18:32 in 2003.9〜12月