「河口湖にはパターンもなければ、ルアーチョイスにこだわる必要もない。理由は簡単に釣れるから」というアングラーもいるようだが、ならばなぜトーナメントに出場する選手はあれほど苦戦を強いられるのだろう。河口湖で開催される多くの大会で上位入賞や優勝を勝ち取ってきたJBワールドの野村俊介さんは、どうしてあれほど勝てるのだろうか。答えの1つはその時期にあったパターンであり、適切なルアーチョイスなのだ。どんなフィールドにもパターンは存在するし、ルアーチョイスも大きく釣果を左右する。
 「確かに何を投げても釣れる時期やエリアもありますけど、あとが続かないですよね。練習にもなりませんし。オレのルアーへのこだわりは、これも基本重視です」と川口さんは語る。
「夏の朝一番はトップで楽しんでほしいですけど、日ざしが強くなったきたらパターンを考えた釣りになります。中でもラバージグ、ノーシンカーのワッキーリグ、ダウンショットリグ、軽量ジグヘッドは外せない。ワッキーリグの使い方ですが、多用しているのはカットテールなんですけど、フックをセットする位置が重要ですね。ワームボディーの真ん中に膨らんだ部分がありますよね。あれの上から5mmくらいのところにフックを刺します。適当にセットするとイトヨレができしてしまうので、アタリが取りにくくなったり、アワセが上手くいかない場合がある。アクションはウイードの上に乗せて、フワッと持ち上げるだけです。

川口さん最大のこだわりは、マスバリを使用することとか。ホントのマスバリだから自分でラインを巻いて結ばなければならない。サイズは10号を使用。「ヘラ釣りのときからハリを結んできたんで、慣れてます」とのこと。ちなみに、「こうやってマスバリを自分で結んだからといって釣果には関係ないと思いますよ」というから、そこにこだわりがあった!

 ワームのカラーは、ソリッド系。ダウンショットリグで重要なのは、ボトムを感じながらワームを跳ねさせること。通常はリーダーが25〜30cm。ワームは、ゲーリーグラブの3in。カラーは196番、240番とか。196番は、ジグヘッドリグでも使います。1/16〜3/16ozのジグヘッドがいいかな。問題はラバージグです。ラバージグ自体はネクストワンのネクストジグのネオにゲーリーグラブ4inのブラックのツイン
テールなんだけど、使い方がキモなんです。真夏はボトムで動かさないメソッドもありますが、基本的にはボトムバンピングとフォーリングです。みんなはボトムバンピングはできるみたいですけど、フォーリングでアタリを取れない人が多い。それはまずラインが太いのとルアーが重いので、バスがくわえてもスグに吐き出してしまうんです。ただし、これはラインを細くするのではなくて、ラインにでる微妙なアタリを取れる練習をするしかないと思います。ラバージグのフォーリングでアタリが取れるようになれば、2〜3倍の釣果を期待ですますよ」。

 これらのパターンやルアーチョイスが河口湖で効果的なのは川口さんのお墨付きだが、天候や時間帯によってバスのいるレンジは変わる。当サイトFIELD REPORTでも川口さんが何度かコメントしているように、基本的に曇りの日がもっとも釣果がよいという。この川口さんのコメントをベースに、ぜひ夏の河口湖をマスターしてほしい。
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