上位選手のパターン

 初日、2日め、そして最終日とジェイ・イエラスは大きなパターンの変更なしに釣り抜いた。エリアはローガン・マーチン・ダムのダムサイト。ルアーはポッパーディープクランク。放水によってカレントができるとジグにスイッチするパターンだったが、「最終日は気分的にちょっと焦ったときがあった。カレントができるまで、私は1尾しかライブウェルに入っていなかった。でも、放水がはじまったから、グッドシェイプを保てると思った」と心境を語ってる。また、「カレントの中でボートをポジショニングするためには、最高のエレキが必要だった。モーターガイド社のツアー・エディションは、いい仕事をしたと思う。だから、周りで見ていたファンでそのポジションを保てたのは、私と同じエレキを使用していた人たちだけだった」とカレント内のポジショニングとエレキの関係も述べている。
 
 若干29歳にして4度めのClassic出場となった2位のアーロン・マーテンスは、ターゲットをラージマウスではなく、スポッツに絞り込んで勝負に出た。「正直、(ここパターンは)最終的に失敗だったかもしれない」とマーテンスは言う。彼はハンドメイドのヘアジグにロボワームを使用していた。「でも、プラの結果からすると、18〜19ポンドのバスをウエイインできるはずだった。もちろんスポッツだけでだよ。実際、このレイクには、デカいスポッツがいるとわかっていたしね」と加えた。
 
 3位のデイビッド・ウォーカーは、「昨年のClassicでは2尾のバスをバラして、勝てるはずだった勝利を逃した。でも、今回は私のベストをつくした結果がこれだった。だから、充分に満足している」と述べた。彼はバラエティーに富んだルアーを使用していたが、その中でも代表的なものは、レイク・フォーク・トロフィー・タックル・タングステンジグトゥイッチワームらしい。
 

イエラスの3日間首位独走の意義=ワールドチャンピオンの強さ

 Classicの歴史の中で“初日の首位”が優勝したことは、同大会までなかった。だがイエラスは2日めに、「ダメなときは何をやってもダメだが、運が回ってきたときはその流れに任せた方がいい。今は私の番のようだ」と神をも身方につけたようなコメントをしていた。
 
 前述したように、過去にB.A.S.S. Bassmasters Classicにおいて初日の首位が優勝したこともなければ、3日間首位のまま優勝した選手もいない。また、3日間すべてにおいてその日の最大魚を優勝者がウエイインしたこともなく、これほどまでに記録的な成績で優勝したものもいない。そういった意味で、ジェイ・イエラスの優勝はジンクスをも破壊する素晴らしい偉業だといえる。
 しかも彼は今シーズンFLW Tourのアングラー・オブ・ザ・イヤーでもある。現時点でのワールドチャンピオンは、イエラスと言っても過言ではないだろう。
 
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