テーマその3
ある方からのメール

 

 

 

先日、このコラムに1通のメールが寄せられました。メールを寄せていただいた方は大学院で生態学の研究をなさっているそうで、以下はそのメールの引用です(実名は伏せさせていただきます)。

   
basswaveスタッフ 菅原 純 さま

はじめまして。
大学院にて生態学の研究に携わっているKといいます。

貴コラム「ここがヘンだよ害魚論」を拝見しました。このような意見をお持ちのバス釣り愛好家の方々は多数おられるかと思いますが、貴コラムが雑誌"basswave"に載ることの影響力を考えますと、一言反論申し上げたく、メールします。
 まず、「バスが生態系に与える影響というもの自体も、しっかりと調べられてはいません。」・「バスを駆除するための明確な理由はありません」は事実誤認です。生態学会・魚類学会などでは、ここ数年毎年のようにバスが生態系に与える影響の報告がなされています。勿論、実験室での研究がかならずしも野外でのケースに当てはまるとは限らない、など問題点はいくつもありますが、それでも「バスが生態系を乱している」ことを強く示しており、「固有種の保護にはバス駆除が有効」であることを示唆しています。

 また、貴コラムの論理としてバス以外にも湖沼の環境を破壊している原因は多数ある⇒バスだけが槍玉に挙げられている⇒バスが環境破壊の要因ではないという構図が見受けられますが、これは論理のすり替えに過ぎないのではないでしょうか?
私も学部学生の頃から琵琶湖でヨットに乗っており、生活廃水の流入や、不要な護岸工事による環境破壊を見てきました。これらが琵琶湖の生態を破壊していることは論を待たないと思います。が、これらがなされていることが、バス釣りへの免罪符となっていいのでしょうか?不要な護岸工事や生活廃水の垂れ流しなども、決してやってはいけない行為であり、これらに対する抗議も必要だと思っています。そして、それと同じレベルの話として、外来魚の放流・保護もやってはいけないことなのだと思います。

 琵琶湖は、我々日本人の宝です。一部の資本家・漁師・釣り人・セーラーたちで勝手にいじっていいものではないのだと思っています。

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