テーマその1 「新潟県のリリース禁止について」パート3

私たちが反省すべきこと

 いっぽう、私たちバスアングラーにも反省すべき点は数多くあります。第一にマナーの問題。以前、霞ヶ浦の玉造町で職漁を営んでいる斉藤邦夫さんという方にお会いしましたが、この方はバスアングラーのマナーの悪さに憤慨していました。なにしろ、お話を伺っている漁港内の足元にルアーのパッケージが捨てられていましたから……穴があったら入りたい心境でした。かつての美しい霞ヶ浦を知っている斉藤さんは、昨今の霞ヶ浦の環境悪化はバスのせいではないと断言していました。子供たちが釣りを楽しむのも悪いことではないし、現状として霞ヶ浦ではバスが激減しているそうです。このように書くと溜飲を下げるアングラーの方々は多いことでしょう。しかし、実はマナー問題というのは簡単には片付かないものでもあります。マナーを守ってバスフィッシングを楽しんでいる人がいるいっぽうで、平然とゴミを捨て、漁網やロープにルアーを引っ掛けたまま放置し、職漁者のボートにズカズカと乗り込む人々は後を絶ちません。バスフィッシング関連のメディアやテレビ、現場の看板でマナー問題を訴えても、なかなか改善されていないのが現状です。まだ暗いうちから漁に出る人々にとって、ロープに引っ掛かっているルアーは凶器以外の何物でもありません。こういった問題をどのように解決するべきか……私たち自身が反省し、真剣に考える必要があるでしょう。

正しい知識と正しい認識

 さて、新潟県のリリース禁止問題に関してわずか3回でまとめてしまうのには理由があります。それは、ある方のホームページでこの件に関する正しい知識や問題点などが明確に書かれているためです。このホームページは新潟県在住のバスアングラー、山崎義彦さんが開設している「俺のホームページ」です。W.B.S.の公式ホームページ内にある吉田幸二さんのコラム「霞オヤジの罵洲雑言」でも何度か取り上げられていますので、すでにご存じの方も多いかもしれません。新潟県のリリース禁止問題に関する疑問点などは、すでに山崎さんがこのホームページで書かれています。なにより重要なのは、この山崎さんがあくまで1人の釣り人として意見を述べていることです。実は、これこそもっとも大切なことだと思うのです。ほとんどのバスアングラーは、昨今の外来魚問題に対して無関心でいたように思います。山崎さんほどの積極的な行動は簡単ではありませんが、例えば1人の釣り人として釣り場のゴミを拾う、1人の国民として行政に対して意見を述べることはできるはずです。これは、どんなに小さなことでも構いません。私たちバスアングラーが、これからもバスフィッシングを楽しむために何ができるのか……。ぜひ一度真剣に考え、そして行動してほしいと願っています。

basswaveでは、このコラムに対するご意見、ご感想をお待ちしています。なお、お寄せいただいたご意見やご感想はこのコーナーで公表させていただくことがございますが、あらかじめご了承ください。ご意見、ご感想はこちらまで。

ここがヘンだよ害魚論。トップ1つ前に戻る

www.basswave.jp