茨城県霞ヶ浦で開催されているBasser Allstar Classic 2006はトーナメントの全日程を終了。前日に引き続きリミットメイカーがゼロというタフコンディションの中、ウエイインは初日トップの沢村幸弘さんと河辺裕和さんの一騎討ちに。結果的に、両日を通じてのトップウエイトとなる3990gを持ち込んだ河辺さんが140gという差で沢村さんを逆転、自身3度めのオールスター制覇を果たした。比較的穏やかな天候に恵まれたこの日、河辺さんは浚渫エリアをメインに攻略。フットボールジグなどを駆使して3尾のクオリティーフィッシュをキャッチした。3位は赤羽修弥さん、4位は吉田幸二さん、5位は成田紀明さんという結果となった。詳細なウイニングパターンなどは12月25日発売のBasser2月号に掲載される。なお、詳しい成績は下記のつり人社ウェブサイトにて。
+つり人社
毎年恒例の国際フィッシングショーが、2007年2月9〜11日(9日のみ10〜14時はマスコミとバイヤーのみ入場可能で、一般公開は14時から)に開催される。会場は神奈川県横浜市みなとみらいのパシフィコ横浜展示ホールで、入場券は当日1200円、前売り1000円(中学生以下は無料)。前売り券は全国の釣用品店店舗、またはチケットぴあ、ローソンで発売されている。釣り関連メーカーなどのブース展示や有名アングラーのセミナーはもちろん、フィッシングショーでしか購入できないノベルティーグッズ販売や本場直送の新鮮な魚を食べたり買ったりできる「新鮮!お魚グルメパーク」など、さまざまな企画が目白押し。マス釣り体験や金魚すくいなど、子供を対象とした「お魚ふれあい王国」や大抽選会など、家族で楽しめるショーとなっている。詳しいイベント内容や会場へのアクセス、チケット情報などは下記の公式ウェブサイトにて。
アラバマ州ウィーラー・レイクで開催されたストレーンチャンピオンシップは、トーナメントの全日程が終了。前日、2位に約6Lbのビッグリードを築いていたリッキー・スコットは、この日リミットを達成できず4尾でのウエイイン。ウエイトは7Lb6ozと平凡なものだったが、悠々と逃げ切って優勝を飾った。「ここまでのパターンが外れてしまい、今日は新しいスポットを開拓しなくてはならなかった。前日に大差をつけたものの、4尾では勝てないかもしれないと思っていたんだ」と語ったスコットのメインベイトはスピナーベイト。使用していたのは、このレイクに生息する大型のギザードシャッドをイメージして自作したという。3/8ozのモデルは大型で白いウイローリーフブレードをダブルで装着し、スカートもホワイトでヘッドが赤。このほかに大型のハンマードブレードを装着した1ozのモデルも使ったという。スポット選びのキーは風が当たるバンクとベイトフィッシュだったと語った。2位にはJT・ケニー、3位にはデイブ・ラフィーブルが入賞している。
短期集中レポート
またまた夫婦で挑戦!
今回のターゲットはカリフォルニア・デルタ
新婚旅行で訪れたフロリダ州、DAIHATSU CUP準優勝で出場権を獲得したレイク・ミードでのU.S.OPEN、自力でたどりついたレイク・パウエル。“ブーさん”こと高木匡一さんはウイークエンドアングラーながら、積極的にアメリカのバスフィッシングにチャレンジしている。昨年はレンタカーで旅したアリゾナ&ネバダの旅行記を寄せてくれたが、ブーさんは今年も夫婦でアメリカへとチャレンジ。前編ではライセンスを買うまでに手間取ったブーさんだが、いよいよフィールドへ。果たしてビッグフィッシュとは出会えたのだろうか……後編をお届けしよう。
ミズーリ州レイク・オブ・ジ・オザークスで開催されているWal-Mart FLWシリーズ第4戦は大会4日めとなるファイナルを終了。大会4日めにしてようやく風がおさまり、この日は穏やかな天候のもとでのトーナメントとなった。3日めの上位10名で競われたこの日の主役は、前日まで首位を走っていたディオン・ヒブドンだった。「風がおさまったので、思うような釣りができた」と語ったヒブドンは、この日のトップウエイトとなる19Lb9ozをウエイインして文句なしの優勝。「魚もたくさん釣ったし、楽しい1日だったよ」と余裕のコメントを残した。ヒブドンのメインパターンは水深20〜35ftにあるディープレッジでのラバージギング。ラッキーストライク製の1ozフットボールジグにギドバグをトレーラーとして使用。ラインはシーガーの15Lbだったという。なお、父ギドもこの日17Lbをウエイインして4位に浮上。見事な父子入賞を果たしている。
オハイオ州レイク・エリーで開催されていたBASS CITGOバスマスター・ノーザンツアー第4戦は全日程を終了。ラフウォーターによって2日めがキャンセルとなったため、初日とこの日の2日間のトータルウエイトで順位が決定することになった。結果的に優勝を飾ったのは、初日から2位に8Lb以上の差をつけていたジョー・バーロッグ。この日はリミットを達成できず4尾でのウエイインだったが、彼を脅かす者は皆無だった。バーロッグは初日のパターンをトレースしたが、この日はミスフィッシュもありウエイトを伸ばせなかったと語った。初日、最終日ともにメインスポットはディープに点在する6ヵ所のロックパイルで、ベイトはバークレイGulp!の4inミノーワーム。カラーはグリーンパンプキン、リグはダウンショットで水深28〜32ftを攻めたという。なお、桐山孝太郎さんは初日ノーウエイトだったものの、この日は6Lb9ozをウエイインして60位となっている。
ネバダ州レイク・ミードで開催されているWON BASS U.S.OPEN 2006は全日程を終了。この日は朝から強風に見舞われたものの、コールドフロントが通過したプラクティス期間とは異なり気温は高かった。ラフウォーターがアングラーを苦しめたものの、バスのコンディションは比較的高かったようだ。前日に大きなアドバンテージを築いていたスコット・ニールセンは、この日も9.85Lbというグッドウエイトをマーク。前日2位のジョー・ユリービーJr.が帰着遅れによるノーウエイトとなり、ほかの上位陣も軒並みウエイトを落とした結果、ニールセンの独走状態となった。トータルウエイトを37.02Lbとしたニールセンに対し、2位につけたリチャード・ドゥーツィーが27.67Lb。ニールセンは2位におよそ10Lbという大差をつけ、初のU.S.OPEN制覇を果たした。ニールセンのメインパターンは、濁りが入ったスポットでのクランキング。3日間にわたり、読みがことごとく当たったと語った。なお、児玉一樹さんは74位、AAA(ノンボーター)部門に参戦していた本田直之さんがこの日のトップウエイトをマークして11位入賞を果たしている。
BASSにおいて、地元出身者が優勝するのは難しいといったジンクスがある。なぜなのか地元選手が頂点に立つケースは稀なのだ。しかし地元の英雄スコット・ルークはその魔物を振り払い、自身BASS初優勝を成し遂げた。この日、ロック(堰)で区切られたリトルロックプール(6ホールコースが開催されているエリア)は、30cm近い急激な減水により、バンクが顔を覗かせた。昨日までのシャローバイトが沈黙。その影響か、昨日のリーダー、ショー・グリズビー・ジュニアがノーフィッシュで帰着。結果的に、ルークにとっては優勝への扉が大きく開いたかたちで逆転制覇を手中に収めた。ルークのウエイトは4尾で7Lb6ozとこの日3番めのウエイトだったが、優勝するには充分。2位に約3Lbの差をつけて圧勝した。「言葉にならないよ。この瞬間を待ちわびていた」と目に涙を溜めたルーク。それもそのはず。フルタイム・アングラーに転身したのは1997年だが、彼のトーナメントキャリアは20年。97試合めにしてBASS初制覇を達成した。ステージに登ると、会場には地元のファンや知人、家族、しかも彼のメインスポンサーであるAlltel(電話会社)も地元企業という、この上ない優勝劇を演出した。2位以下にはグレッグ・ハックニー、ケビン・ショート、ショー・グリズビー・ジュニア、ゲーリー・クライン、ジェラルド・スインドルが入賞した。
ダイアナ・クラークの圧倒的なリードで迎えたBASS WBT第4戦最終日。決勝ラウンドは予選を勝ち抜いた6名の選手で競技された。クラークのリードはあまりにも大きすぎた。WBTでは決勝ラウンドに予選のウエイトがキャリーオーバーされるため、たとえクラークがノーフィッシュで帰着したと仮定しても、2位以下は9Lb以上を持ち帰らなければ逆転優勝は望めない。しかも、レイク・ダーダネルにはレギュレーションにより、ラージマウスは15In以上、スモールマウスは12in以上という超ハードはリーガルサイズリミットが設定されている。この壁を乗り越えるのは容易ではない。そして、好調をキープするクラークは最終日も3尾で5Lb12ozという、この日2番めのストリンガーをウエイイン。なんと、2位に10Lbの差をつけて、今季、第2戦に続き、2勝めを挙げた。2位以下には順にルーシー・マイズ、ポーラ・アレクサンダー、ケリー・シェファード、キンバリー・ストリッカー、ローラ・ボバーが入賞した。また最終戦を残し、クラークはWBT AOYラインキングのトップに君臨。2位のタミー・リチャードソンには約100ポイントの差をつけて独走している。
BASS CITGOバスマスターEliteシリーズ第10戦ポトマックリバー大会最終日、素晴らしい逆転劇が起こった。前日、デッドフィッシュになるのを恐れてキーパーをそのままリリースし、4尾のみのウエイインとなったケリー・ジョーダンが、BASSにおいては2年ぶり4度めの優勝を成し遂げた。グッドバッグを持ち帰ったジョーダンとスキート・リースのウエイインは最後に訪れた。最初にステージに登ったのはリースである。16Lbクラスを持っていると思っていたらしいが、検量するとスコアボードは17Lb14ozをマーク。一気に劣勢に立たされたジョーダンは「やられたと思った」と振り返る。続いてジョーダンがステージに登ると、MCは優勝には17Lb9oz必要だと告げる。ウエイインバッグを手渡したジョーダンは自分のウエイトすら見ることができず、うつむいたまま17Lb15ozのアナウンスを聞き、優勝の瞬間を味わった。「3日めに逃がした1尾が入っていれば、こんなに苦しい思いをしなくてもよかったのに」と笑みをこぼした。3位にスティーブ・ケネディー、4位にマイケル・アイコネリ、5位にリック・モーリスが入賞した。
アラバマ州ローガンマーチン・レイクで開催されていたWal-Mart FLWツアー・チャンピオンシップは全日程を終えた。劇的な逆転で栄冠を手中にしたのは、若干29歳のカリフォルニア州出身アングラー、ブレント・エーラーである。セミファイナルで14Lb3ozをウエイインしたジェイ・イエラスがトップで決勝に一抜けを果たしたが、約1Lb差で2位につけていたのがエーラーだった。イエラスは「最終日にバスをセーブした」と語った一方で、エーラーは「今日できることのベストをやった。セーブなんてしていない」と一生懸命さをアピール。そんな対照的な2名の先鋭に注目が集まった。しかし、イエラスは最終日13Lb2ozと昨日より1Lb低迷。決勝戦は一発勝負であるため、昨日までのウエイトが加算されない。そこに、深江真一さんが13Lb5ozをウエイインし、イエラスの夢は絶たれる。ここで俄然注目の集まったエーラーは15Lb1ozとビッグストリンガーをウエイイン。2位のレイ・シェイーデを11oz差に抑え、2004年度のストレーン・チャンピオンシップ優勝に続き、2度めのクラウンを奪取した。彼のメインメソッドはドック回りをネットベイト社のフィネスワームにリアクション・イノベイションズのスクリュードアップ・ジグヘッドを搭載したライトリグ。最後に3ハーフLbのキッカーフィッシュをラッキークラフト社のRC1.5で釣りあげた。3位以下にはクラーク・ウェンドランド、深江真一さん、ジェイ・イエラス、アンディー・モーガンが入賞した。FLWチャンピオンシップではバスフィッシング・トーナメントとして稀なブラケットスタイルを導入しているが、本来のウエイトシステムであれば、ジェイ・イエラスが4日間トータルでトップの54Lb4ozをウエイイン。エーラーのトータルウエイトは、3番めになる。
ノースキャロライナ州レイク・ワイリーで開催されていたBASSメジャー第2戦「バスマスター・アメリカン」は最終日に突入。決勝初日、若手のホープ、デイブ・ワラックが頭ひとつ分飛び出したリードで迎えた最終日。スーパーシックスによって競技されたが、そのメンバーは蒼々たるもの。5Lbのリードをひっくり返すだけの実力を備えたバスフィッシング界の銀河系軍団を相手にワラックはBASSにおける初優勝をねらった。決勝ラウンドは時間との勝負である。6つに区切られたホールコースを70分ごとに入れ替わり、各ホールでパターンをアジャストしてバスを釣りあげる。つまり、選手にはコンスタンシーとフレキシビリティーが求められる。ワラックはボートに10セットのタックルを用意し、何に反応するのかわからないバスと対峙。ある意味、プラクティスを行なう感覚でバスのバイトを探していった。メインに用いたのはズーム社の5inフラットテールワーム。最終日は10Lb6ozをウエイイン。トータルを25Lb14ozにまで伸ばし、若干29歳のアングラーが「バスマスター・アメリカン」の頂点に輝いた。そしてこの日の最大ウエイト(13Lb13oz)を持ち帰ったKVDが2位に入賞。ワラックは昨年ツアーに参戦した時点でスポンサーはほぼ皆無の状態だったが、ROYを獲得後Toyotaと契約。経済的に厳しい状況を乗り越えた彼に対し、バンダムは「これで奥さんが働きに出て彼をサポートしなくてもすむ。何よりも、この優勝で彼は自信をつけたはず。こういったビッグトーナメントで優勝できた自信は彼を大きくさせる。彼は真のアングラーである」と勝者を称えた。3位以下にはジェラルド・スリンドル、ジェイソン・クイン、マーク・メネンデス、テリー・スクローギンスが入賞した。ちなみに、初のBASS生涯獲得賞金額200万ドルをマークしたKVDであったが、先日開催されたチャンプレーン戦でデニー・ブラウアーが優勝し、生涯獲得賞金額トップの座をブラウアー奪われた。しかし今大会で2位に入賞し、再び生涯獲得賞金額1位に返り咲いている。