2006年12月29日

肉食魚のナイルパーチ展示 各務原のアクア・トトぎふ

 【岐阜県】外来種問題に理解を深めてもらおうと、各務原市川島笠田町の県世界淡水魚園水族館「アクア・トトぎふ」は、アフリカ・ヴィクトリア湖の貴重な生態系を破壊したことで知られる淡水魚ナイルパーチを展示している。

 ナイルパーチはスズキの仲間で、体長2メートルにもなる肉食魚。「白スズキ」などの名称で、日本にも冷凍食品として輸入されている。ヴィクトリア湖は世界で3番目に大きい淡水湖。かつては多様な生態系から「ダーウィンの箱庭」と呼ばれた。1950年代、漁獲量を増やすため、本来いなかったナイルパーチを放流。80年半ばには大繁殖し、在来種の多くを食べつくし絶滅させた。この問題は、ドキュメンタリー映画「ダーウィンの悪夢」(2004年)で経済の南北格差とともに描かれ、世界に紹介された。

 アクア・トトには熱帯コーナーに約120センチの成魚1匹がいたが、12日に約60センチの成魚を1匹追加。「ヴィクトリア湖の悲劇」と題した解説パネルも置き、外来種問題に警鐘を鳴らした。同館は「日本でもブラックバスなどの問題が依然として解決できない。大きなナイルパーチを見ることで、外来種の驚異を感じてほしい」としている。 (松山義明)

+Yahoo!ニュース-岐阜-中日新聞

Posted by jun at 2006年12月29日 02:17 in 各種イベント

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