2006年12月28日

アライグマ…外来生物、続々目撃 京都府が募集、半年で情報132件

 京都府は27日、外来生物による被害防止に役立てるため、府民から半年間にわたって募集した外来生物の目撃情報をまとめた。初めての試みに132件の情報が寄せられ、農作物に被害を与えるヌートリアやアライグマが府内の広い範囲で生息していることが確認された。

 外来生物被害防止法が昨年6月に施行されたことなどを受け、府は2005年度から3年間かけて外来生物の分布や被害状況を調べ、被害防止マニュアルを作成することにしている。このため、専門家の調査だけでなく、府民の目による分布情報を集めようと、今年6月から11月までメールやファクスで受け付けた。
 南米原産で水辺に暮らすヌートリアは、毛皮用に持ち込まれたのが本州西部に繁殖。これまで宇治川や木津川の流域で確認されていたが、今回は京都、舞鶴、綾部、宮津、亀岡、八幡、京丹後、南丹、京丹波、南山城の10市町村で確認された。アライグマも8市町村で見つかった。イネの葉を食べるジャンボタニシは、府南部だけで生息が確認されていたが、今回は京丹後市網野町でも、池に放されたとみられるタニシが目撃された。
 「釣りの最中に見つけた」「散歩中」など目撃時の状況はさまざまで、中には証拠写真を添付した情報もあった。府自然環境保全室は「ヌートリアやアライグマは目立つので通報が多かったようで、広範囲にいることが初めて分かった。貴重な情報だ。被害を防ぐために早期発見、早期対策が不可欠で、今後も府民の協力で進めたい」と話している。
 府民による目撃情報の内訳は次の通り。
 ヌートリア44件、アライグマ31件、ミドリガメ16件、アメリカザリガニ12件、ジャンボタニシ8件、ブラックバス8件、ブルーギル6件、ウシガエル3件、ヨウシュヤマゴボウ2件、ソウシチョウ(鳥)1件、カダヤシ(魚)1件。

+Yahoo!ニュース-京都-京都新聞

Posted by jun at 2006年12月28日 11:24 in 自然環境関連

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