Practice Day 3
Kotaro Kiriyama
プラクティス3日めの桐山孝太郎
 


  いよいよ公式プラクティスも最終日。多くのアングラーは、トーナメントのプランを決定するための“最後のチェック”という意識で湖に出ていたようだ。このプラクティス最終日に同船したのは、桐山孝太郎。現在、アーロン・マーテンスに次いで年間総合ポイントで2位につけている桐山は、今回の結果次第では、バスマスターズ・クラシック3年連続出場という快挙の達成となる。それだけに、多くの日本のファンが彼の成績に注目していることだろう。
 今回のトーナメントウォーターであるクリア・レイクは、2年前、桐山が初めてのクラシック出場を獲得した場所でもある。まずは自信のほどを聞いてみた。
 「トーナメントは何が起こるかわからないので、自信というのはあるともないとも言えませんね。ただ、2年前のトーナメントではクリア・レイク自体が初めてだったので、そのときよりは多少魚が見えていると思います。ほかのアングラーに聞くと2年前と変わらないという感想が多いんですけど、僕にとっては2年前より状態がいいと感じるのはそのせいかもしれません。でも、結果だけはなんともいえません」。
 こう語る桐山は、多分に漏れずサイトフィッシングをメインのパターンとしていた。今日は最終日ということもあってバスをフッキングしなかったが、フックを外したルアーを使ってバスの反応を確かめていた。スポーニングシーズンのバスはルアーに対する反応がまちまちで、まったくルアーに反応しないケースも少なくない。特にメスがベッドに入って繁殖活動をはじめている場合は、何を投げても口を使わないケースがほとんどなのだ。
 そして、多くのアングラーを迷わすことになりそうなのが天候である。プラクティス初日、2日めは快晴で風もあまりなかったが、今日は午前中から北西からの風がかなり強くなってきた。クリア・レイクは北西の方向に広がる湖なだけに、この風の影響は小さくない。さらに、天気予報によると、明日のトーナメント初日は雨が降る可能性もでてきたのである。風も雨もサイトフィッシングには不利な状況を生み出すだけに、明日のトーナメント初日の展開が大いに気になるところである。

 今日の桐山はこの天候を考慮して、風がよけられるエリアを捜すことと水の透明度を重点的にチェックしていた。桐山に聞いたところ、天候の悪影響さえなければウイニングウエイトは90ポンド前後。今日の風を考えると、これよりやや落ちる可能性が高いと答えていた。状況によっては100ポンド(!)を超える可能性もあるが、WON BASSのようなチームトーナメント(2名で5尾のバッグリミット)とは異なり、B.A.S.S.オープンはドロートーナメント(プロが2人同船してそれぞれ5尾がバッグリミット)なのでビッグウエイトは難しいと考えているようだ。この日の桐山は明日からのトーナメント本戦に備えるため、早めにプラクティスを切り上げた。結果は別として、準備は万端といったところだろう。
 さて、この日はトーナメント初日のパートナーを決定する抽選が行なわれたが、なんと宮崎友輔と湧永圭介がペアになった。B.A.S.S.トーナメントでの日本人同士のペアというのはこれまでにも例がないだけに、明日のトーナメントがより楽しみになってきたといえるだろう。はたして、桐山はクラシック出場を獲得できるのか、そして清水盛三はBASSMASTER TOURへの進出が実現するのか……すべては明日からの3日間で決まってしまうのだ。明日からの本戦レポートも、乞うご期待!


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