2003/6/20
2004年度FLWツアースケジュール
賞金増額とエントリーフィー増額の関係


 6月17日、2003年度FLWツアー最終戦(アラバマ州ウィーラー・レイク)の前夜、最終ルール説明などを含めたレセプションが開催され、来季FLWツアーのスケジュールと賞金増額、それに伴ったエントリフィーの増額が発表された。これについては、FLWアウトドアーズのウェブサイトに掲載されているが、basswaveではわかりやすく解説しておこう。
 
 まずはじめに、気になるツアースケジュールをご覧いただこう。
 
第1戦:1月21〜24日 レイク・オキチョビー(フロリダ州)
第2戦:2月11〜14日 アチャファライア・ベイスン(ルイジアナ州)
第3戦:3月10〜13日 オールドヒッコリー・レイク(テネシー州)
第4戦:3月31〜4月3日 ビーバー・レイク(アーカンソー州)
第5戦:5月12〜15日 ケンタッキー・レイク(ケンタッキー州)
第6戦:6月23〜26日 レイク・シャンプレイン(ニューヨーク州)
チャンピオンシップ:9月8〜11日 ローガン・マーチン(アラバマ州)

 スケジュールを見てわかるように、試合は1ヶ月1戦ペースで開催される。これは2003年度シーズンと同様のフォーマットである。
 ただし日程のズレが多少ある。たとえば第4戦、ビーバー・レイク。これはFLWのメインスポンサーであるウォルマート(Wal-Mart)のお膝元であるアーカンソー州ロジャースで開催される。FLWのウエイインはウォルマートの巨大駐車場に特設ステージを建設して行なわれており、本社のある町で開催することは、FLWのウォルマートに対する誠意の1つでもある。また、第4戦は別名ウォールマート・オープンと呼ばれており、優勝賞金は通常大会の2倍(20万ドル)。そのため、他の大会に比べて大会主催側も力が入っている。
 2002-2003年シーズンはB.A.S.S.バスマスターツアー第8戦とFLWツアー第4戦の日程が重なったために、さまざまな問題が生じたことを覚えているだろうか。FLWとしては、ウォルマート・オープンの日程をずらすことができない。B.A.S.S.も譲らなかった。結果として、アングラーがそのとばっちりを食うはめとなった。同じ日に大会が開催されれば、どちらかを選択せざるをえない。FLWは考えた。もしB.A.S.S.が来年度も同じ日程でスケジュールを組むのであれば、コンフリクトを避けるために、FLWツアー第4戦の日程を2003年度のときより1週間早めよう、と。
 年間順位のトップ48位がクオリファイされるFLWチャンピオンシップ。2003年度は史上初の優勝賞金50万ドルが贈られることで注目されている。大会名には、アーウィン・ジェイコブス(FLWアウトドア兼ジェンマー社オーナー)の名前にちなみ、ジェイコブス・カップとされている。来季はこれが、2002年度まで使用されていた名称の「FLWツアー・チャンピオンシップ」に戻るようだ。
 今回のスケジューリングのポイントは、FLW側がB.A.S.S.に先駆けて発表した、という部分だ。昨年はB.A.S.S.が先に発表した。現在のところ両団体間でスケジューリングの問題は発生していないが、とりあえずはB.A.S.S.の来季バスマスターツアーのスケジュール発表を待つしかない。
 
 さて、この記事の2つめのトピックスは、FLWツアーにおける賞金増額である。104万ドルの増額で、合計680万ドルとなる予定だ。バスフィッシング・トーナメント界ではもちろん最高額となる。また過去3年間で200万ドル増額したのも特筆すべきだろう。
 FLWサイトによると「アングラーからの要望により、参戦ボート数を175艇から200艇にする」ことが、賞金増額の根本にある。25艇分のエントリーフィーがさらに徴収されれば、それに伴った賞金を出さざるを得ないのも当然と考えるべきだ。
 ところが、スポンサーに協賛金の増額を告げる際の特効薬として、選手のエントリーフィー増額もブチ挙げたのだった。
 エントリーフィーの増額は大会によって異なる。据え置きの大会が2つ、総額90万ドルになる2つの大会では700ドル増の2500ドルに、2つのオープン戦(第4、6戦)では500ドル増の3000ドルとなる。増額に関しては、FLWツアーでは初の試みでもある。
 増額分を単純計算すると、総額680万ドルの52%が選手のエントリーフィーで賄われる。ペイアウトは引き続き75位までになったようだ。
 チャンピオンシップのウイナーは、2003年度と同様に50万ドルを手にする。2003年度のそれと異なるのは、48位の選手にも1万5000ドルが授与される部分である。これは次年度のエントリーフィー(1万4600ドル)をカバーできる金額であるところにも注目したい。