2002/9/17
Bassmaster Northern Open第2戦
本戦:初日〜最終日


 
スモールマウスのビッグバス・ファクトリーとして知られるNY州セント・ローレンス・リバー。同湖を舞台に開催されたノーザン・オープンの第2戦が9月12〜14日の日程で開催された。初日、釣技をするにあたっては、最高のコンディションの下で火蓋が切って落とされた。
 初日首位に立ったのは、インディアナ州のコビー・クレイガーで、20ポンド14オンスをウエイインした。クレイガーに続いたのはトップとわずか15オンス差のバッグリミットを揃えたデニー・コレイアだった。そして3位にはベテラン、ローランド・マーチンが入った。
 初日唯一の20ポンド・オーバーのビッグストリンガーを持ち込んだクレイガーであったが、「心配なのはバスを見つけだすことや活性が下がることより、風にある」と語った。「もし明日(本戦2日め)風が強くなれば、バイトを捕らえることが難しくなる。今日も風が出たときは、バイトを察知しにくかった」と言う。
 初日夕方のフォアキャスト(天気予報)によると、2日めは風が強くなると出ていた。これにより、アングラーが望むプライマリー・エリアへボートを進めることすら危ぶまれる。同川と隣接するレイク・オンタリオは、風が吹けば海のように荒れることでも有名だからだ。
 暫定2位のコレイアも「風が強くなれば、私が持っているエリアを捨てなくてはならなくなるし、パターンも考え直さなければならない」と述べた。
 
 そして2日めがはじまった。フォアキャストは予報だけに的中しないことも多々あるが、しかし、今回は100%に近い確率で予報が的中した。
 前日は程良い風と静かなムードに包まれてスタートを切ったが、2日めは前日とは打って変わっての大荒れ状態。釣りをする以前にボートの操船も難しいほどだったという。レイク・オンタリオをメインとした選手のほとんどが、風と波の影響で苦戦を強いられた。
 このコンディションの下でデニス・クレールは16.10lbをウエイインするとトータルお34.7lbとし、首位でファイナル・ラウンドに一抜けを果たした。
 クレールは「今日ウエイインしたバスはすべて異なったエリアから釣り上げた。30エリアほど目星を付けていて、明日(最終日)は14〜17lbをキャッチする自信がある」と述べた。彼がメインにしたパターンは「ディープレンジのウイードとロックが点在するスポットだ」と言う。
 最終日に向け、2日めのトップ50以下はカットオフされる。当サイト・OVERSEASライターのジョン・ボンディーも同大会に参戦していたが健闘虚しく70位に終わり、最終日に残ることができなかった。
 初日3位だったローランド・マーチンは2日め1尾(1.07lb)しかウエイインできず、彼も最終日に残ることができなかった。
 
 最終日、初日首位だったコビー・クレイガーが黙って引き下がるハズがなかった。彼はレイク・オンタリオに向かうと19.10lbのスモールマウスを持ち帰り、トータル52lbをマークすると、2位の選手に3.9lbの差をつけてダントツ優勝を果たしたのだった。
 ルアーはギジット・チューブのグリーン・パンプキンを6ftボトムで使用したそうだ。「サイトフィッシングに近いスタイルで釣りをした。ほとんどのバスを目で確認できた」と語っている。
 2位にはトム・ドリンが入賞した。彼のパターンは、セント・ローレンス・リバーのラージマウスねらいであった。「プラのときにグッドサイズのラージマウスを確認していたから、本来であれば、それを含めたビッグウエイトで勝つつもりだったが……」と述べた。
 
 Bassmaster Northern Open第3戦(ノーザン最終戦)は、10月3〜5日にハドソン・リバーを舞台に開催される。