2002/9/8
FLW Tourチャンピオンシップ
プレビュー2:トーナメント方式について


 
2002年度FLW Tourチャンピオンシップには、今までにない大会形式が導入される。これはいい意味で「新方式の導入は大会観戦者を楽しませる」と考えられていると同時に、一方では「選手同士の潰し合い・マイエリアの潰し合いになる」と批判の声もある。
 
 では、同大会のトーナメント方式であるブラケット・ルールを見てみよう。
 同大会にクオリファイされたのは、FLW Tourの年間ポイント・スタンディングスから上位48名の選手。このブラケット・スタイルとは、アメリカのカレッジ・バスケットボール(NCAA)・トーナメントに採用されているもので、ランキングの1位の選手が48位の選手と対戦し、2位が47位と対戦し、勝った選手が2回戦に進む形式の大会だ。
 本戦最初の2日間は、ウエイトのみの計算で勝者が決定する。
 3日めからがサバイバル戦となる。3日めに進むことができるのは、2日めまでを勝ち抜いた24名で、対戦相手はそれぞれの組で勝ち抜いてきた選手とマッチアップとなる。また、3日めにはウエイトがゼロに戻されスタートを切る。
 最終日、選手は12名にまでカットされる。ただし、最初の3日間のウエイトを総合換算し、その中でトップ10名が最終日に参戦することが許される。要するに、12名中、総合ウエイトが11位と12位の選手は、3日めを通過したとしても、最終日で釣ることが許されないのである。
 最終日のマッチアップは、最初の3日間とは異なる。対戦相手は、3日間の総合ウエイトで決定する。1位の選手は2位の選手と大会の優勝をかけて戦い、3位と4位の選手は大会3位と4位をかけて釣技する方式だ。
 
 ということは、初日から爆進して勝ちに行かない限り、もしかすると、対戦相手が自分より大きなウエイトを持ち込んでいる可能性もある。しかも、最終日の優勝を目標に釣技するためには、最初の3日間の成績が左右する。
 通常の大会の場合、参戦選手は、プロダクティブなエリアを持っていて大会決勝に勝ち進むに充分なウエイトを持っていたら、そのエリアを最終日まで温存しておくケースがある。理由は、次の日のためにバスを釣り上げずに残しておく戦法だ。しかし、このチャンピオンシップではそれも通用しないかもしれない。温存したがために、最終日はおろか、3日めにまで進めない可能性も出てくるからだ。
 唯一の解決法として多くの参戦プロが指摘するのは、プロダクティブなエリアをたくさん見つけておくことだという。そのため、冒頭で記載したように、このルールに関しての賛成意見と反対意見が多く生まれているのだろう。
 
 では、初日と2日め(9月11〜12日)のマッチアップを見てみよう。
 ブロック1
 ジェイ・イエラス(1位)v.s.ハーモン・デイビス(48位)
 ジョン・サッピングトン(24位)v.s.デビッド・フリッツ(25位)
 
 ブロック2
 ケビン・バンダム(2位)v.s.マーティー・ストーン(47位)
 ケビン・ビダ(23位)v.s.ジム・トゥット(26位)
 
 ブロック3
 ディーン・ロハス(3位)v.s.大森貴洋(46位)
 ギド・ヒブドン(22位)v.s.チャック・エコノモー(27位)
 
 ブロック4
 クラーク・ウェンドラント(4位)v.s.アルビン・ショー(45位)
 トミー・ビッフェル(21位)v.s.トレイシー・アダムス(28位)
 
 ブロック5
 サム・ニュービー(5位)v.s.スコット・マーチン(44位)
 ジョエル・リチャードソン(20位)v.s.ウェス・トーマス(29位)
 
 ブロック6
 マイク・ワーム(6位)v.s.ランディー・ブローキャット(43位)
 ディオン・ヒブドン(19位)v.s.キース・ウィリアムス(30位)
 
 ブロック7
 デビッド・ダッドリー(7位)v.s.ジェラルド・スインドル(42位)
 クリス・バームガードナー(18位)v.s.ロジャー・クラフトン(31位)
 
 ブロック8
 バーニー・シュルツ(8位)v.s.マーク・パック(41位)
 ゲーリー・クライン(18位)v.s.デイル・ティーニー(32位)
 
 ブロック9
 アンドレ・ムーア(9位)v.s.ビル・チャップマン(40位)
 アーロン・マーテンス(16位)v.s.ロブ・キルビー(33位)
 
 ブロック10
 グレッグ・ハックニー(10位)v.s.キム・スティッカー(39位)
 
 ウェスリー・ストラダー(15位)v.s.ブレント・チャップマン(34位)
 
 ブロック11
 リック・クラン(11位)v.s.ポール・アライアス(38位)
 トム・マンJr.(14位)v.s.ラリー・ニクソン(35位)
 
 ブロック12
 パット・フィッシャー(12位)v.s.スタンリー・ミッチェル(37位)
 アルトン・ジョーンズ(13位)v.s.クレッグ・パワーズ(36位)
 
明日は、このマッチアップについて解説予定。