2002/4/17
佐藤順一の琵琶湖解説(4月初旬〜中旬)

 JBマスターズやJBトップマスターズの結果をみて驚いた人もいることだろう。実際にあれだけのビッグバスが大会中に釣り上げられれば、驚いてもおかしくない。だが、ここ琵琶湖の春は、あれがほとんど常識なのだ。
 常識と言い切ると語弊があるが、毎年あのサイズのバスが釣れている。ガイドでお客さんと釣りをしていても、2kgフィッシュが毎日釣れることも多々ある。しかし、それにはそれなりのパターンがあり、JBの大会のように、サイトフィッシュングだから釣れるバスもいることも事実だ。
 私自身、その釣果には驚いていないが、琵琶湖南湖のバスのスポーニングエリア・スポットに少し驚きを感じている。なぜなら、バスのスポーニングステージを平然と1〜2mラインで見つけられるからだ。この水深をシャローという人も多いが、実際にバスがスポーニングしてきた水深は1m以浅。赤野井でいえば、アシ林があるシャローはスポーニングスポットとしても有名だが、今年はワンドの外のウイード。インサイド側のシャローにバスがネストを作っていたのだ。それを知っているのと知らないのとでは、釣果に差が生じて当然だろう。
 さらに、ここ2週間は気温の上昇が早く、それに伴って水温も上がっている。すでに第1陣のバスは、ポストスポーンなのだ。
 例年に比べると、2〜3週間は早い“バスの動き”が南湖で発生していた。基本的にフラットな南湖では、「バスがディープから上げって来る」というより、むしろ「ブレイク沿いに泳いで、“ここぞ”というスポットでネストを張る」パターンが多い。ゆえに、ボートでバスを捜し出せる人は、ライトリグよりハードベイトでの釣果がいいこともある。
 また、例年と比較すると、風が吹いて湖があれる回数が少ない。その影響で南湖の水質は、以前よりいい。このままの状態が保たれれば、南湖でも5月初旬までスポーニングに絡んだバスを釣ることが出きるだろう。逆に湖北では、これから第1陣がシャローに上げるため、シャロー+ブレイク+魚礁は押さえていきたいエリアである。