2002/11/19
B.A.S.S.バスマスター・サザン・オープン
第3戦:プレビュー


 新フォーマットをベースにしたB.A.S.S.バスマスター・オープン戦も、このサザン第3戦を残すのみとなり、同大会が終了すれば年間総合順位も発表され、8月に開催されるバスマスターズ・クラシックへのクオリファイ・メンバーが決定する。また、その順位表の上位15名は、来年1月からスタートする新フォーマットのバスマスター・ツアーへの参戦権を獲得する。現在、ツアー参戦の資格を保持していない選手にとっては、絶好のチャンスであり、同大会で上位に入賞することができれば、ツアー参戦の可能性がグンと近づく。
 
 サザン・オープン最終戦が開催されるのは、アラバマ州レイク・マーチンである。位置的にはアラバマ州のほぼ中央にあるフィールドで、モントゴメリーの右上、バーミンガムの右下あたりにあるリザーバーだ。同湖はタラプーサ・リバー水系にあり、同川はモントゴメリーの近郊でチャタヌーガ・リバーと合流する。チャタヌーガといえば、レイク・ジョーダンやレイ・レイクがあることで有名だ。
 さて、レイク・マーティンには、他の南部のフィールドにもよくあるように、サイプラス・ツリーが水中から伸び立つ、フリッピング天国のようなエリアが目立つ。立ち木とサイプラス・ツリーが水中から伸びていることの違いは、まず第一にシャローであること。立ち木はディープエリアからでもそびえ立っているが、サイプラスは基本的にシャローにあり、“生きた木”である(立ち木の多くは枯れて、死んでいる)。加えるなら、サイプラスは生きているため、枝にはまだ葉がついていて、その真下にはシェードができる。さらに、サイプラスはタンニンを多く排出するため、水質をステインド・ウォーターにしていることだろう。
 レイク・マーチンといえば、スポッテッドバスの密度が高いことで有名でもある。ラージマウスに比較すると、秋から冬にかけて活性が高く、スクーリングする性質を持っている。そのため、時期的にはスポッツが全盛になるときでもある。
 
 サザン第2戦の覇者、ボイド・ダケットは、実はこのレイク・マーチンをホームレイクとする選手である。同湖には2つのパターンがあり、バックウォーターでのラージマウス攻略 or ボディーウォーアーでのスポッツ攻略となる。ただし、同湖のリミットサイズは12in(通常であれば14in)。これが示唆するのは、バスのサイズが全体的に小さいことだ(小さいバスを間引きするためのレギュレーションでもある)。B.A.S.S.サイトに掲載されている彼のコメントによると、「この時期、スポッツを釣り上げることは簡単で、前大会のようにノーフィッシュの選手はほとんどいないと思う。逆にリミットを揃えることも簡単だろう。でもバスのサイズが小さいから、1尾のアンカー・フィッシュ(キッカーフィッシュのこと)を混ぜないと、上位入賞はありえない」と言う。また、「今年は雨が多かったせいか、上流部はニゴっていて水位も上昇している。ジグやスピナーベイトを使いたい選手は、そのパターンで行くかもしれない」と加えた。
 ということは、上流部を攻めるということは、ラージマウスのパターンとなる。気温が下がり冷水温となりつつある上流部では、スポッツのリミットを取るより困難なことも明確だ。
 1999年に同湖で開催された大会で優勝したルーファス・ジョンソンは、「上流部のパターンをねらいたい」と語ったそうだ。
 
 バスマスター・サザン最終戦は、11月21〜22日の日程で開催される。