2002/11/8
B.A.S.S.セントラル戦トップ5

 リック・クランの優勝で幕を閉じたB.A.S.S.セントラル・オープン最終戦。10月31〜11月2日の日程で開催された同大会は、クランに14度めの優勝を贈るかたちで終了した。彼が最後に優勝したのは2001年のメガバックス(テネシー州ダグラス・レイク大会)であるため、2年くらい前のことになる。
 ちなみに、B.A.S.S.の記録によると、リック・クランは12.8lbのビッグバスを1996年のテキサス・インビテーショナルでキャッチしている。開催湖はサム・レイバンであったが、時期は2月。これは、B.A.S.S.の大会開催中にキャッチされたビッグバスの5位でもある。
 
 さて、同大会が終了することでもう1つ浮かび上がる真相は、セントラル戦の総合成績だ。全3戦を終了したことで、トップ5が決定し、この5名が8月1〜3日にかけて開催される第33回バスマスターズ・クラシックにクオリファイされる。
 ではその5名を1位から順に挙げてみよう。
1位:グレッグ・ハックニー
2位:エドウィン・エバース
3位:マイク・ゴフ
4位:ホーマー・ハンフリーズ
5位:チャッド・モーガンサラー
 といった感じだが、これは大変な事態として捉えたい。グレッグ・ハックニーは、基本的にFLWの選手である。ここでいう“FLWの選手”とは、優先的にFLWに参戦し、B.A.S.S.のツアー戦に参戦していない選手という意味だ。その彼がB.A.S.S.のセントラル・オープンで総合優勝し、クラシックへの切符を手にした。
 しかも、ノーザン戦の総合優勝選手、コビー・クレイガーもFLWの選手である!
 現在、サザン戦だけが残り1戦を消化するのみとなっているが、サザンの暫定1位は、ウェスリー・ストレイダー。彼もFLWの選手である……。
 
 では、セントラル戦上位5名の成績を見てみたい。
ハックニー:第1戦4位、第2戦1位、第3戦9位、平均4.6位
エバース:第1戦25位、第2戦4位、第3戦6位、平均11.6位
ゴフ:第1戦5位、第2戦52位、第3戦8位、平均21.6位
ハンフリーズ:第1戦1位、第2戦60位、第3戦11位、平均24位
モーガンサラー第1戦17位、第2戦30位、第3戦26位、平均24.3位
 追加として、各選手が平均何位をキープしていたのかを統計してみたところ、総合優勝のグレッグ・ハックニーは、平均4.6位。驚愕の上位入賞率であることがわかる。
 興味本意で5位に入ったチャッド・モーガンセラーと6位のエルトン・ルースを比較してみると、モーガンセラーは平均24.3位だったとこに対し、ルースは平均25.3位。非常にごく僅かな差しかないことから、接戦だったことも浮き彫りとなった。
 
 これらトップ5がクラシック出場枠に入ったわけだが、5名中2名がツアー戦レベルの選手であることも加えておこう。
 グレッグ・ハックニーは先にも触れたようにFLWの選手である。彼は昨シーズン総合10位に食い込んだ強者だ。
 エドウィン・エバースはB.A.S.S.ツアー戦に参戦する選手で、昨年は13位に入り、クラシックにも出場している。
 3位のマイク・ゴフは、“FLW側”の選手であるが、エバースタートを中心にプロアングラー生活をおくる選手で、このクラシック出場で一気に注目を集めることだろう。
 
 今シーズン、セントラル戦から日本人選手はひとりもクラシックへクオリファイされることがなかった。彼らの成績は、36位:大森貴洋、76位:清水盛三、89位:臼井智浩、103位:宮崎友輔となっている。大森さんや宮崎さんは1月からはじまるツアー戦にも参戦する予定なので、そちらでの成績を期待したい。