2002/10/31
O.T.フィアーズの息子(18)、
ショットガン乱射で2名殺害+8名負傷させる


 アメリカ首都(ワシントンD.C.)近郊で発生した銃による無差別射撃殺人事件からまだ冷め止まぬ10月26日の夕方、オクラホマ州でまた悲劇が暴発した。今回は、バス釣り界の大御所、O.T.フィアーズの息子、ダニエル・フィアーズがその容疑者として逮捕された。容疑は殺人(2名)と殺人未遂(8名)など16種が挙げられている。
 
 事件が起こったのは、オクラホマ州東部の小さな町、サリソー。夕方5時ごろ、ダニエル・フィアーズは自宅近辺を彼のピックアップ・トラックで走行してると、近所の住人が彼に詰め寄った。ダニエルの脇見と乱暴な運転のために、道路を歩いていた子供たちがひかれそうになったからだった。その後、近所の住人と言い合いになると、ダニエルはO.T.フィアーズの自宅に侵入(現在O.T.は妻と離婚し、ダニエルは母親と同居している)。O.T.のショットガンを持ち出すと、ダニエルから離れ道を横切ろうとするその女性の背中に向かって発砲。さらに、となりに住む女性の頭部と足を射撃して殺害すると、その女性の主人の胸部にも発砲した。
 
 そして彼は車に飛び乗ると暴走し、近くの自動車販売店に向かい、女性客の頭部を射撃し殺害。この1発の発砲で、同店の従業員も負傷する。
 逃亡する彼はランダムにいくつかの自動車に発砲し、ハイウェイ沿いでサタデー・ストアー(フリー・マーケットみないなもの)を楽しんでいる男性客と女性客2名にも発砲した。さらに乱射を続け隣町に入ると、また男性1名に発砲。警察官にも射撃するが、命中にはいたらなかった。逃走を続けたダニエルは、行く手を警察官がセットしたロードブロックに阻まれ、警察官はそれに追突する前に逃走車のタイヤを射撃し、最終的にはロードブロックに激突するかたちで車は停止した。ダニエルは即座に警察官によって拘留される。
 
 同発砲事件には、2歳の女の子も被害者として含まれている。最初に文句をつけた女性の背中に発砲した際、20ゲージのシェルから散弾した小弾丸が、彼女の2歳の娘に命中している。
 
 拘留後の調べでは、2名が死亡、8名が負傷した。
 事件後の検察側の発表によると、第1級殺人、殺人未遂、移動中の車両からの射撃・発砲、銃を人に向けた罪や器物破損などがあり、今回のケースは2件の殺人事件と他の16種の細かな重罪がかけられていることから、死刑も視野に入れて検討しているという。
また、ダニエルの弁護士によると、事件直後の取り調べでは、自責の念を表していなかったという。現在ではこの弁護士に代わり、新たに2名の弁護士が弁護にあたるというが、検察側はダニエルの態度から自殺を犯さないよう完全警備体制にあるという。
 ダニエルには前科もなく「普段から大人しい生徒」と学友は語る。また、学校ではBアベレージの成績を保つ、ごく一般的な生徒だという。
 
 公聴会は2003年2月24日に行われる。

O.T.フィアーズは現在56歳になるベテラン・アングラーで、今年は14年ぶりにクラシックへクオリファイされたことで話題となった(4位でフィニッシュ)。最近では先日全日程を終了したノーザン・オープン戦に参戦し、総合49位に入っている。彼はQuarrowのロッドをデザインすることでも有名である。