2002/10/21
B.A.S.S.バスマスター・サザン・オープン
第2戦:プレビュー


 
B.A.S.S.バスマスター・サザン・オープン第2戦が、今月24〜26日の日程でアラバマ州ピックウィック・レイク&ウィルソン・レイクを舞台に開催される。
 
 まずは、ピックウィック・レイクとウィルソン・レイクについて簡単に解説しておこう。
 これら2つのレイクは、アラバマ州の北西部に位置し、テネシー・リバー水系に属する。同州を流れるテネシー・リバーには数多くの有名バス・フィールドが存在し、同州内の上流域には、ガンターズビル・レイクやウィーラー・レイクがある。ウィーラー・レイクのすぐ下流に位置するのがウィルソン・レイクで、その下に位置するのがピックウィック・レイクだ。

 同団体では今までに3度、ピックウィックとウィルソンを舞台に大会を開催しているが、開催数を比較するのであれば、これらの上流域にあるガンターズビルやウィーラーの方が断然多い。一概に理由を挙げることはできないが、大きな要因としてはレイクサイズに関係している。
 ピックウィックとウィルソンは47,500エイカーと15,930エイカーで、トータルで63,430エイカー。すぐ上流にあるウィーラーは67,070エイカーで、ガンターズビルは67,900エイカーを保有している。そのため、1つのレイクで大会を開催するにしては、多少小さすぎたというのがあった。ゆえに、2つのレイクをトーナメント・ウォーターとして開催がはじまったのだ。

 ピックウィックがバス・フィールドとして有名なのは、まず最初に、そのロケーションにある。レイクの大部分はアラバマ州に属しているが、下流域はテネシー州とミシシッピー州にかかっている。そのため、同湖に釣行するアングラーの数は他のレイクと比べも多い分類に入るらしい。
  また同湖は、スモールマウスが生息する最南湖でもある。これは気温と水温の関係も大きい。テネシー・リバーを流れる冷水に助けられながらも、やや高水温・高気温を保つことで、スモールマウスの成長に貢献しているのだ。さらに、同湖はスレッドフィン・シャッドの最北生息域としても知られ、このベイトフィッシュがスモールマウスのメインターゲットとなり成長を促している。それゆえに、同湖ではスモールマウスバスのワールドレコードが釣り上げられる期待も高い。
 ウィルソン・レイクはサイズこそ小規模であるが、ラージマウスの密度はピックウィックより高い。水質もピックウィックに比べ若干マッディーでストラクチャーの数や種類も豊富だ。
 
 B.A.S.S.サイトの情報によると、僅年、寒くなる時期が遅く、スモールマウスのベストシーズンは11月半ばにはじまるという。同大会開催時から考慮すると、3週間先の話である。そのため、大会のメイン・ストラテジーは、「ウィルソンでのラージマウス・パターンになるのではないか」とティム・ホートン(地元アラバマ州出身)も語ってた。
 しかし、もし天候が崩れたり、一気に気温が下がった場合、ラージマウスは沈黙してしまう可能性があるため、一方でピックウィックでのスモールマウス・パターンが栄えてくるという見解も捨てきれないところであろう。すべては、大会開催前日の天候にかかっている。
 ちなみに、現在までにピックウィック&ウィルソンで開催された3回の大会のうち、2回はウィルソンでのラージマウス・パターンが優勝に導いている。