プラクティス最終日は、ひと言でいうと“激荒れの日”。前日の夜から吹きはじめた風は、午前8時ごろからさらに強くなってきた。予報では南から吹くといわれていたが、実際には西寄りの風で、この風によってレイクのボディーウォーターは激荒れ状態。多くのアングラーが早々にプラクティスを切り上げていた。朝出会ったリッチ・タウバー(女性と一緒に乗ってる人・写真右下)は、水温を下げてしまう風ではないということでシャローねらい。サイトフィッシングの可能性を追求していたようだ。
この日同船したのは桐山孝太郎。現在、2戦を終えた総合ポイントで2位につけており、さらにバスマスター・ツアーでも上位につけているため、3年連続のクラシック出場の可能性も高い。桐山は当初チェックする予定だったエリアに向かう途中、強風によるラフウォーターのため引き返して別のエリアへと進路変更。この日は風によって魚も口を使うようになっていたようで、シャローを控えたスポットでバイトを確認。ただし、本戦前日ということでフッキングはせず、シェイクオフ。その後、風が強まったこともあって急きょウエイインサイトのコールビルベイへと戻り、ボートを引き上げて別のエリアへと車で向かった。
このエリアが風裏になっていて釣りができることを確認した桐山は、本戦に向けてボートをチェックし、身体を休めるため早めに宿へと帰ることに。この帰路で桐山が車中からレイクをチェックしていると、強風の中、風裏を捜して釣りをしている盛三を偶然にも発見。ちなみにこの日の盛三によると、「かなりいい感じだった」とのこと。ほかにはバイロン・ヴェルヴィックが「自信あり」と話しており、むしろ風がなくタフな状態のほうがいいと言っていた。さすがU.S.
OPENを2度制したアングラーである。しかし、今日の風は寒冷前線などの影響ではないため、バスの活性自体は高まっていたもよう。クランクベイトやスピナーベイトなどのファストムービングルアーにもバイトが多く、アングラーの多くは前日よりも反応がいいと話していた。また、この風により濁りや波の影響か、シャローエリアでも反応はよかったらしい。エリアによっては水温が14度を超えていたようだが満月までは2週間ほどあるため、本格的なスポーニングとはいかないようだ。
プラクティス最終日のこの日は、ルールの説明会とペアリング発表が行なわれた。なんと、昨日プラに同行したアート・ベリーと桐山が初日のパートナーに。ただし、この風は明日まで吹き続けるという予報のため、現在のところ初日のトーナメント開催自体が危ぶまれている。仮に今日と同じ程度の風が吹いた場合、キャンセルになる可能性がかなり高いという。初日がキャンセルされた場合は2日間のトーナメントということになるが、果たしてどのような展開になるのか……。
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