“カンツリ”の“トラキン”って知ってる?

 ついに冬がやってきた!バスアングラーにとって、もっともイヤ〜なシーズンの到来である。シブってバイトが激減するほか、たとえバイトがあったとしてもフッキングに失敗したあのときの悔しさと言ったら、ロッドをアルゼンチン・バックブリーカーでヘシ折りたくなる気分。そこをグ〜ッと堪えるのがオトナなアングラーなのだが、川口直人さんバリのヒートの高さを持つボクは、カチ〜ンと来るのをなかなか押さえられない。
 だが、フロリダから帰国し埼玉に住むようになって、バス釣り以外のルアーフィッシングに出会った。それが、冬の管理釣り場(以下:カンツリ)のトラウトフィッシングだった。
 
 まぁ、この通称カンツリ、「釣り堀でしょ?」というアナタ、なめたらアカン!のである。実はこの釣り、かなり奧が深い。以前、某スプーン・デザイナーさんとボクを含めたグループで釣りをする機会があり、3倍近く差をつけられて“釣り負けた”ことがある。その方に土下座をして、カンツリの極意を聞き出すことに成功し、それ以来、練習に励んだのだった。
 あれから2年ほどが経過した。自分では「結構ウマくなったんとちゃうの」と思っていた矢先、このトラウトキング選手権大会(以下:トラキン)の開催をインターネットで発見してしまった。

 
 トラキンは、みんなも視聴している(?)釣りビジョン(スカイ・パーフェクTV!753ch)が主催する大会で、開催は今年で2年めとなるらしい。
 簡単に概要をまとめると、開催はトラウトの活性が著しく上昇する秋から冬にかけて全5戦が5ヶ所で行われる。ちなみに今年の第1回大会は10月20日だった。各大会における成績を競うのはもちろんのこと、シリーズを通してポイントを稼ぐと、3月に開催される決勝大会にクオリファイされる。要するに、B.A.S.S.でいうバスマスターズ・クラシックって感じかな?
 ルールの詳細は釣りビジョンのウェブサイトを見てもらうとして、ここではベーシック・ルールだけ説明しておこう。
 参戦選手は、主催者からわたされるビクに釣った魚を入れて、決められた時間内で釣り上げた魚の重量を競う。勝ち抜け方式で、「1回戦は何名まで、2回戦は何名まで……」のようにして、第3回戦である決勝に辿り着くというもの。
 部門は、個人、レディース、ジュニア、親子、カップルとあり、Hardcore fisher. 第2回でも書いたように、ウチの奧さんはトラウト釣りが“三度の飯の次”に大好き。そんな頼もしいタッグパートナーとともに、一丁、トラキンのカップル戦に挑戦を表明することにしたのである。ダーッ!

第2回大会会場・朝霞ガーデンをプラで襲撃
 
 basswaveオフィスからもっとも近い管理釣り場は、埼玉県朝霞市にある朝霞ガーデン。モーニング・バイトを数時間楽しんでから出勤できるという、何ともウレシイ距離にある。だから、自慢じゃないが遅刻したこともある。そして今回、参戦表明したトラキン第2戦の開催地がこの朝霞ガーデンだったのだ。
 大会に出るのはいいが、噛ませ犬になってはイヤだから、しっかりとプラクティスにも行ってみた。
 この朝霞ガーデンは都心から近いカンツリということもあり、週末になれば数年前の河口湖ように大繁盛。対岸のアングラーとラインが絡まることなんて、当たり前状態。水質はクリアで、プレッシャーもやや高めだといえるだろう。
 とりあえず、プラに行ってみた。久しぶりなのでいろんなルアーを試すが、やはり超軽量スプーンへの反応が一番イイ。ただし、浮き気味の魚はスレているので、結構釣り辛い。まぁ、この日は数尾釣ることができた。
 大会の数日前、某バス釣り雑誌のデザイナーのOさんがbasswaveオフィスに乱入してきた。「朝霞ガーデンに行こうよ」と仕事中の我々を誘うので、「仕方ないですね〜」と言ってボクが行くことに(実は「超ラッキー!」と密かに思っていた……)。
 夕方の1時間半くらい、Oさんはフライで、ボクはルアーてやってみた。結果、Oさんが5尾、ボクが12尾釣り上げた。これでプラの感触はバッチリで、本戦も“もらったも同然”とウキウキ気分で大会を迎えたのである。ダーッ!

 
プラの日はポカポカと暖かく、本戦でも「こんな陽気だったらなぁ」としみじみ感じてしまった。この日は、アイアン横山さんにいただいた“ビッグ・アント”が大活躍だった。プラグならパニッシュの小さいやつもよかった。でも、やっぱり一番はマイクロ系スプーンだね
 
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