「エリ漁」の網、台風で被害 アユ収量に影響必至

 琵琶湖の代表的漁法「エリ漁」の網が、湖南地域を中心に大きな被害を受けている。琵琶湖の水位が高かった5月末、台風による大雨と強風の影響を受けたのが原因で、最盛期を迎えているはずのアユ漁に影響が出るのが避けられない状況になっている。

 エリ漁は、魚が障害物にぶつかると、それに沿って進むという習性を利用した定置網漁法。琵琶湖の漁獲対象魚をほとんど捕まえることができ、県内各地で行われている。
 台風シーズンの9~10月ごろは琵琶湖の水位がマイナスになるように調節されているが、台風2号が近畿地方に接近した5月末、水位はプラス約20センチ(国土交通省琵琶湖河川事務所調べ)と、比較的高い状態だった。台風による大雨で水位がより上昇したうえ、湖西、湖北方面から湖南方面に向けて強風が吹き、琵琶湖は大荒れになった。
 県水産課によると、波の影響が大きかった湖南地域で被害が大きく、中主町漁協(野洲市)では6カ所あるエリのうち5カ所で網が破損、漁が続行できなくなった。志賀町漁協(大津市)でも、1カ所でエリを固定するくいが抜けるなどし網を引き上げた。また、近江八幡漁協(近江八幡市)も1カ所で網が破損した。
 守山漁協(守山市)では、7カ所のうち5カ所で網が破れたり、泥だらけになるなどの被害があり、規模を縮小して漁を行っている。エリに近づくと、水中にあるはずの網がくいに絡まり露出している部分もあり、漁業者たちが修復作業に追われた。同漁協の戸田直弘さん(49)=守山市今浜町=は「24年ほどエリ漁をしているがこんなことは初めて。前を向いて頑張るしかない」と話していた。
 各漁協とも、アユの禁漁期間に入る8月21日までに復旧できる見込みは少ないという。

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