かれんな花…実は特定外来生物、「オオキンケイギク」県内で生息地拡大/神奈川

 河原や道路・線路沿いなどで、コスモスに似た黄色いかれんな花が今を盛りと咲き誇っている。「オオキンケイギク(大金鶏菊)」といい、県内はもとより全国で見られるが、実は特定外来生物に指定され、栽培や譲渡、販売、輸入が原則許されない「禁じられた花」だ。


 北米原産のキク科の多年草で、高さ30〜70センチ。5〜7月に咲く花が美しいため、明治時代に観賞目的で輸入された。鹿児島県の特攻基地付近に咲いていたといわれ、「特攻花」と呼ばれることもある。
 荒れ地でもよく育ち大群生をつくる性質から、緑化などに使われてきた。繁殖力が強く、全国的に野生化。カワラナデシコなど在来種を駆逐する懸念があり、2006年に特定外来生物に指定された。自宅などで許可なく栽培すると罰せられる。
 県立生命の星・地球博物館の田中徳久学芸員によると、県内でも横浜港や高速道路沿いから、海沿いや都市部を中心に約20年前から急激に生息地を広めた。住宅地などの開発が進むにつれ、コンクリートの割れ目や乾燥した土でもよく育つ姿が目立ってきたという。
 この時期、欧州原産でケシ科の「ナガミヒナゲシ」もオレンジ色の花を咲かせている。強力な繁殖力で急増しているが、特定外来生物などには指定されていない。
 県内ではオオキンケイギクの実害報告はないが、増えすぎると原風景の保持を脅かす恐れもあるという。田中学芸員は「指定の基準は分かりづらい面もあり、極度に悪者扱いすることはない。が、同じく特定外来生物に指定されているオオハンゴンソウなどのように、仙石原など箱根町内の景勝地で増え、駆除が行われている例もある」。美しい花はきょうも各地で、風に揺れている。
 ◆特定外来生物 生態系、人、農林水産業への被害防止などのため、外来生物法に基づき飼育や栽培、保管や運搬が規制されている外来の動植物。個人が無許可で飼育や栽培をすると、懲役1年以下もしくは100万円以下の罰金。販売目的なら同3年以下もしくは300万円以下の罰金が科せられる。
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