琵琶湖:「浜かけ」で防風林の松被害 「安全策と景観保全を」−−彦根/滋賀

 ◇湖岸の植物守る・宇野さん
 強い波で湖岸が侵食される「浜かけ」が進む彦根市新海町の琵琶湖岸で、防風林などの松50余本の根元がむき出しになっている。11、12両日の大雨と強風の影響とみられ、貴重な植物「ハマゴウ」の自生地にも浸食被害が出た。地元自治会は「安全対策と自然景観の保全を」と訴えている。【松井圀夫】


 湖岸の植物を守るボランティア活動をしている宇野道雄さん(76)によると、大雨で琵琶湖の水位が上がった13日、新たに延長約800メートルの湖岸で幅50センチ〜2メートルの浜かけが確認されたという。段差は20〜70センチに上り、3〜4年前に植えた樹高3〜5メートル、幹の直径10センチほどの防風林の松の木41本の根元がえぐられ、1本が倒れた。地元が植樹した10本も根が露出したという。
 県のレッドデータブックに載るクマツヅラ科の低木「ハマゴウ」も被害を受けた。15カ所の生育地のうち自生地1カ所と、地元の人たちが植えた育成地3カ所が波に洗われ、根元が露出。ヨシやプラスチックごみが漂着し、砂浜は台無しだ。宇野さんは「北西の風が強く、大波が打ち寄せる今の時期に浜かけが広がる。防風林の松まで被害が出たのは初めて」と心配する。岩井孝之・新海浜自治会長(65)と西田康孝・新海町自治会長(58)は近く、安全対策と景観保全などを求め県と市に要望書を提出する。
 県は砂浜再生工事や浜かけが起きた傾斜をならすなどの対策を取っているが、根本解決には至っていない。県湖東土木事務所は「ごみ処理と段差の危険防止に努めたい」としている。5月18日朝刊
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