天然アユ復活へ鴨川に魚道設置を 京都市ら設立総会

 鴨川に天然アユを復活させようと、京都市や地元漁協、学識者らでつくる「京の川の恵みを活(い)かす会」が17日発足し、上京区内で設立総会が開かれた。遡上(そじょう)を阻んでいる下流域の堰(せき)に階段状の魚道を設置することや、生息調査の実施を決めた。


 戦前は鴨川に天然アユが遡上していたとされるが、1935年の大水害後に堰が各地に設けられ、姿が見えなくなった。昨年、市の調査で、下流域で天然の稚アユを確認したが、伏見区の龍門堰(高さ1・5メートル、幅60メートル)に阻まれ、それ以上遡上できないことを確認。鴨川に天然アユを呼び戻そうと、京の川の恵みを活かす会を発足した。
 会は賀茂川漁協のほか、行政、市民団体など23人で構成。代表に京都大防災研究所の竹門康弘准教授を選び、アユ研究で世界的に知られる川那部浩哉・元琵琶湖博物館長が顧問に就任した。
 今後、龍門堰に木製の魚道を設けて通り道を設け、遡上調査を実施する。アユの生息しやすい環境づくりを進め、産卵場所の確保へ川床の石を整理するほか、河川沿いの森林も整備する。
 総会後にメンバーが龍門堰を視察。川那部顧問は「遡上数だけでなく、鴨川でアユが成長できる環境を取り戻すことが大切。鴨川の環境、文化の象徴であるアユの復活を目指す意義は大きい」と期待していた。今月中にも魚道を設置する方針。
Yahoo!ニュース-京都-京都新聞