調布・多摩川のアユ、過去最大の見込みに−推定遡上数調査で/東京

 多摩川では1975(昭和50)年に十数年ぶりに稚アユの遡上が見られるようになり、東京都島しょ農林水産総合センター(旧東京都水産試験場)が1983(昭和58)年から、多摩川下流域の大田区でアユの遡上調査を始めた。調査によると、アユの推定遡上数は、1983(昭和58)年に約20万匹だったのが、2007年に215万匹を記録。その後2009年に142万匹、2010年に186万匹と連続で100万匹を越えた。今年はこれらを大幅に上回り、調査開始以来最大の遡上数が見込まれる。


 多摩川は清流化しつつある一方で「タマゾン川」ともいわれ、年間1万匹に上る「捨て観賞魚」と外来種による生態系破壊の危機が懸念されている。川崎河川漁業協同組合総代で、飼えなくなったペットなどを受け入れる「おさかなポスト」の創設者であり、アユの産卵、遡上観察会など数多くの啓発活動を行っている山崎充哲さんは「多摩川の現状や清流化の重要性を知り、生物の命の大切さを感じてほしい。『おさかなポスト』には東日本大震災後1カ月間で昨年1年間に集まった数の50%にあたる6,000匹の魚や亀が被災地から避難してきた。皆さんに里親になってもらい、小さい命を救ってほしい」と協力を呼び掛ける。
 二ヶ領上河原堰(調布市染地2)付近では昨年10月末から12月にかけてアユの産卵があり、10日ほどでふ化した稚アユは多摩川を東京湾まで流されて下った。東京湾で冬を過ごしたアユは春になって多摩川を上り、同河原堰や狛江市水神下の二ヶ領宿河原堰の魚道では4月上旬から8〜10センチに成長した姿を見られるようになった。遡上は5月末まで続くと思われる。
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